汗をかいた後に体を冷やしたり、冷房による乾燥、夏バテによる栄養不良など、夏は風邪を引きやすい。長引きやすい夏風邪対策にビタミンCは効果あり。

過去のビタミンCブーム

風邪予防にビタミンCを! ビタミンCの大量摂取で風邪を撃退! などよく聞きますよね。これはノーベル賞を二度も受賞したアメリカのポーリング博士が提唱し、自ら実践していたメガビタミン療法といわれるものから来ています。博士は一日に18g(日本の成人一日あたりの摂取基準は100mg)ものビタミンCを摂取し、1970年に出版された「ビタミンCとかぜ」という本が爆発的なベストセラーになり、空前のビタミンCブームが到来したのです。実際、ポーリング博士は93歳まで生きましたが、その後の研究でビタミンCを摂取しても風邪を引くという結論になっています。ビタミンCを摂れば風邪を引かないというのは極論だったということでしょう。

抵抗力は強化される

ビタミンCで風邪を撃退できないのか? 実は身体と栄養素の絶妙なカラクリがあるのです。ビタミンCは体内で生成されず水に溶けやすいため、摂取しても体内に留めておくことができません。そのため常に摂取する必要があります。夏は暑さで食欲が落ちたり、食事も偏り気味でビタミン不足になりやすいといえます。そこへ、暑さによる疲労や寝不足、室内と外の温度差などで体力が弱まると風邪を引きやすい状態になってしまいます。

ビタミンCには粘膜を強くする働きや免疫を強くする働きがあるので、日頃からきちんと摂取していれば風邪を引きやすい状態になりにくくなるということなのです。この効果が風邪予防といわれているのですね。また、風邪の引き初めにビタミンCを大量摂取すると治りが少し早まるとの検証結果も出ています。

摂りすぎの悪影響はなし

美容や健康に効果のある万能なビタミンCですが、水に溶けやすく熱で壊れやすいという問題があります。そのため野菜から摂取する際には調理法にも気をつけねばならず、フルーツから摂取するにも大量に食べなくてはならないことから、ドリンクやサプリに頼る人も多いようです。

ただし、ビタミンC単体で摂取しても体内で活躍する前に尿として排出されてしまう恐れがあるため、できるだけ食物と同じ栄養素の複合体で摂取する必要があります。ポリフェノールやアミノ酸と一緒に複数回に分けて摂取することで効果が期待できます。体力が落ちる前に、ビタミンCで体を強くしておきましょう。


writer:しゃけごはん