PJインタビュー:中本賢...その1
2005年03月26日12時03分 / 提供:PJ
中本賢さんをラジオ日本のロビーで撮影
95年秋、中本氏は二子玉川のあたりで、鮎の産卵を目撃する。川をあがってきた鮎たちの産卵は必死だ。産卵で無防備になった鮎をナマズが食い、サギが食う。それでも鮎たちは産卵をやめない。厳しい自然の営みに中本氏は慄然とした。そして、何よりも鮎たちがこんなに多摩川に上ってきている。そのことをたくさんの人に知って欲しい。彼はそれを記録しようと毎年努力を重ね、2000年、多摩川を遡上してくる1万匹の鮎の姿をようやくビデオに収めることに成功した。
中本氏は、まずはじめに多摩川をきれいにした人たちに知って欲しいと思った。この川をきれいにするために努力した人たちは、鮎の産卵の事実を知らない。数値的には川がきれいになったことを知っているかもしれないが、水の下でおきている感動的な世界を、純粋に伝えたかった。
彼は、ビデオテープと感謝状を東京都下水道局に送った。ただ、それだけのことである。
私が訪ねたとき、彼は水道局内で彼の感謝状が回覧されていたことをまったく知らなかった。
多摩川がきれいになったことをNHKのドキュメンタリー番組で知っている人も多いだろう。あの番組は、中本氏の活動に1年間つきあった友人のディレクターがまとめたものだ。彼はディレクターに言った。
「多摩川に鮎が増えているというと、漁協が放流したからだと勘違いする人が多いかもしれない。だが違う。下水道局の努力で水質が向上し、建設省が堰に魚道をつくることで鮎が多摩川にもどってきたのだ。堰をつくるときに魚道をつくろうと提案した役人たち。その人たちに感謝する意味でも、番組では必ず魚道について紹介して欲しい」
私はNHKの番組を見ていたが、中本賢氏が企画に参画していることに気がつかなかった。【続く】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 中村厚一郎(スポンタ)
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