「卵」と「玉子」、「国産牛」と「和牛」の違いは何? 意外と大人も知らない日本語の使い分け

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イマドキの若者や子供は正しい言葉を知らん! 今も昔も、そんな小言を言う大人やお年寄りは多い。現代の子供や若者の多くは、「来れる」「食べれる」などのら抜き言葉、「帰らさせていただく」のようなさ入れ言葉を使っているからだ。

でも、実は正しい日本語を知らないのは、何も若者や子供だけではない。たとえば「卵」と「玉子」。ちゃんと使い分けている大人や年配者はどのくらいいるだろう? 「製作」と「制作」のような、同音異義語もそうだ。

ら抜き表現などの言い回しや、同音異義語については、かえってパソコンを使っている人のほうが、日本語文字入力のIMEが入力時に間違いを指摘してくれたり、同音異義語の意味を教えてくれたりすることも多く、間違いを正すことができる。

しかし、「卵」と「玉子」の違いまでは、さすがに教えてはくれない。
そんな意外と違いがわからない日本語の使い分けをいくつか紹介しておこう。

●「卵」と「玉子」
読み方は両方とも「たまご」なので会話ではなんの問題もない.
しかし、文字にすると違ってくる。この違い、わかるだろうか。

実は「卵」は調理していない状態。つまり生物学的な意味での「たまご」であるのに対し、「玉子」は調理したもの、または食材として扱う場合に使う。

しかし、現実には、あいまいに使われていたり、間違って使われたりすることが多い。
「温泉卵」は本来なら「温泉玉子」のはずだし、「ウズラの卵」も「ウズラの玉子」のはずだ。しっかりとした使い分けはなかなかできていないのが現実だ。

●美容師と理容師
美容院にいるのが「美容師」で、理容室にいるのが「理容師」。確かにその通りだ。

しかし、この2つは、そもそも国家資格が違うのを知っているだろうか。
つまり仕事の内容が違うのである。
最も大きな違いは「顔そり」だ。
実はこれは理容師にだけに認められている行為なのだ。

美容院だから顔そりしてくれないのではなく、してはいけないのである。
そして美容師が男性のカットだけをするのも実は違法だ。美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」と定められている。
これに伴うカッティングは美容行為に含まれるが、カッティングだけでは美容と認められないのだ。
しかし、女性のカッティングについてだけは例外で認められているのである。
なんともややこしい法律だ。

●和牛と国産牛
スーパーに行って、「アメリカ産」ではなく「国産」と表示された牛肉を選ぶ人もいるはずだ。

しかしこの「国産牛」、「和牛」と勘違いしていないだろうか。

実は両者は全く別物なのだ。
「和牛」とは、日本古来の食肉専用種のことで、現在では、「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4種だけが当てはまる。

それに対し「国産牛」は、この4種以外の日本で飼育された牛のことなのだ。
そしてなんと輸入した外国産の牛でも、3ヶ月以上日本で飼育されれば国産と称されるのだ。
なんだかちょっとだまされているような気もしてくる。

●ウインナーとソーセージ
これもまた区別が付きにくい。単に商品名が違うだけじゃないの、と思いがちだが、これにもちゃんとした違いがある。
ソーセージとは、挽肉を塩や香辛料で味付けしたものを腸詰めし、煮たり燻製にしたりしたものを言う。

一方のウインナーは、正式名称はウィンナーソーセージ。ソーセージの中で、羊の腸に詰めたものので、太さが20mm未満のもののことを言うのだ。

●コップとカップ
さらにコップとカップも厄介だ。
実は、コップとは飲み物用の容器全般のことを指す。
その中で、取っ手の付いた温かい飲み物用のものがカップ、
そして取っ手のない冷たい飲み物用のものはグラスなのである。
「コーヒーカップ」や「ワイングラス」、違いを知っているわけではないが、案外使い分けができている例かもしれない。

●クッキーとビスケット
これまた同じと思っている人も多いだろう。両方とも、小麦粉・バターなどを使用して作られた焼き菓子のことであり、確かに本来同じものなのだ。
ただし、菓子業界の中では、その中でも脂肪分が40%以上含まれており、手作り風の外観をもつものを、クッキーと呼ぶのだそうだ。

違いのわからない日本語は、今回紹介したもの以外にも、まだまだある。
きちんと法律などで定められているものから、ちょっと曖昧な分け方をされているものまでさまざまだ。

気になるものがあったら、違いを調べてみるとおもしろい結果が出てくるかもしれない。