ディズニーの原点が詰まった傑作短編集『ディズニー・ショートフィルム・コレクション』全12作品徹底解説

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ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオが1999年から2015年にかけて制作した短編12本が詰まった短編集『ディズニー・ショートフィルム・コレクション』が発売されました。

【画像】アナ雪短編には新キャラも…ファン必見のディズニー傑作短編集

アナ雪やラプンツェルの続きを描いた作品や、ミッキーやグーフィー短編の復活、短編らしい個性豊かな作品など、『ディズニー・ショートフィルム・コレクション』に収録されている12作品を全てご紹介します。

ウォルトの精神を受け継ぐ短編アニメーションたち

長編に比べて自由な表現手法が用いられる短編アニメーション。

どれも個性豊かな短編たちは、90年以上たっても変わらない、ディズニー・アニメーションの原点です。

『ディズニー・ショートフィルム・コレクション』には、初収録となる作品を含む、様々なジャンルの短編を収録。

今回は全12作品を、人気映画の続き、ミッキーたちの原点、長編映画との同時上映作品、音楽で紡ぐ作品という4つに分け、ご紹介していきます。

アナ雪にラプンツェル…人気映画の続きを見せる作品

『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』といった人気映画を描いた短編。

映画では語られなかったものの観てみたかった作品の続きやサイドストーリーが描かれます。

おなじみのキャラクターがあちこちで登場し、ファンにはたまらないシーンが盛りだくさんです。

アナと雪の女王/エルサのサプライズ

アナ雪のその後、アナの誕生日を描いた作品。

5分間の新曲「パーフェクト・デイ 〜特別な一日〜」にのせてミュージカルで展開されていきます。

新曲の吹き替えキャストももちろん松たか子さんと神田沙也加さん。

アナの誕生日に張り切りすぎるエルサですが風邪をひいてしまい…

映画のキャラクターたちがあちこちに登場し、頭に残る音楽とともにお祝いする、とても賑やかな作品です。

【アナ雪新作】実際に観てレビュー!『アナと雪の女王/エルサのサプライズ』の魅力を徹底紹介 - ウレぴあ総研

ラプンツェルのウェディング

『塔の上のラプンツェル』のその後、ラプンツェルとフリンの結婚式を描いた作品。

作中では出てこなかった結婚式の様子が見られると同時に、パスカルとマキシマスの動物コンビのドタバタ騒動が繰り広げられます。

とにかくはちゃめちゃなストーリーは、長編映画ではできないもの。

明るく楽しいラプンツェルの世界観を満喫できます。

往年のミッキーたちが現代に蘇る

ミッキーたちがデビューし、その人気を築き上げていった、当時の短編アニメーションシリーズ。

まさにミッキーのホームグラウンドとも言える時代の短編が現代に蘇りました。

今ではなかなかお目にかかれない、ミッキーたちが繰り広げるドタバタ劇はディズニーの原点。

古い短編が好きな人はもちろん、観たことがない人にも現代アレンジで短編入門にも最適な作品たちです。

ミッキーのミニー救出大作戦

デビュー当初のミッキー短編が現代に蘇った作品。

当時ミッキーの声優はウォルト・ディズニーが担当していましたが、今回ウォルトのアーカイブ音源を繋ぎ合わせ、ミッキーの声優としてウォルトが復活しました。

ミッキー、ミニー、ピートに加え、ミッキーの古い友人たちも勢ぞろい。

1930年代のミッキー短編アニメーションを再現しながら、現代の最新技術を組み合わせた驚きの展開が待ち受けています。

何十年にもわたりアニメーション界のトップスターとして活躍し続けるミッキーだからこそ作れた短編。

歴史に残る作品です。

グーフィーのホームシアター

人気を博した「グーフィーの○○教室」シリーズが帰ってきました。

アメリカンフットボールの試合をテレビ観戦するためホームシアターを買おうと決めたグーフィー。

彼は果たしてホームシアターを設置することができるのか・・・

現代らしい設定ながら、過去のグーフィー短編の要素もしっかりと押さえられています。

長編と同時上映された作品たち

最近のディズニー長編作品には、短編が同時上映されることが多くなっています。

『アナと雪の女王/エルサのサプライズ』や『ミッキーのミニー救出大作戦』も長編映画と一緒に公開されました。

映画の“最高の前菜”として5分ほどの間にしっかりとしたストーリーが構成されています。

ネッシーのなみだ

2011年の『くまのプーさん』の同時上映作品。

スコットランドのネス湖に住むネッシーを描いた作品です。

柔らかいタッチのアニメーションで、話はナレーターによる進行。

温かい音楽と共に、ほっこりするストーリーになっています。

『くまのプーさん』と同じイギリスが舞台で、プーと同じくナレーターが本を読んでいく進行。

同時上映の長編と同じようなスタイルながら、しっかりとしたメッセージも打ち出し、プーとはまた違った温かさを見せてくれます。

長編と短編、2つの作品が同時上映されることで、お互いの作品の深みが増していく好例と言えるでしょう。

紙ひこうき

『シュガー・ラッシュ』の同時上映作品。

紙ひこうきが繋ぐラブストーリーにはセリフがありません。

さらに、この作品は基本的にモノクロ。

印象的な音楽と、全てのものをキャラクターにしてしまうアニメーションらしさが物語を牽引していきます。

白と黒だけの世界でもCGが浮かず自然な風景として描かれるのは最新の映像技術によるもの。

長編ではなかなかできない表現があちこちに用いられた、短編らしい短編です。

愛犬とごちそう

『ベイマックス』の同時上映作品。

一匹の子犬の食事を通して、飼い主の人生を描いた作品です。

言葉は使わず、飼い主の心情が子犬の目線、食べ物という視点から描かれています。

ごちそうを食べる表情など、動物アニメーションの真骨頂。

嬉しそうな動物の姿を描く技術の高さはさすがディズニーですね。

幸せな気分になれるアニメーションです。

音楽で綴られる作品たち

『アナと雪の女王/エルサのサプライズ』のように、音楽だけで一本の作品を作れてしまうのも短編ならではのことです。

映画はその昔、音を持たなかったもの。

映像に音楽に合わせていったのが、シリーシンフォニーやファンタジアから続くディズニーの伝統です。

音楽と映像で物語を紡ぐ美しい作品たちです。

ジョン・ヘンリー

アメリカ黒人解放奴隷の英雄、西武の鉄道敷設工事において自由獲得のために蒸気ハンマーとの対決に挑んだ男の伝説をもとにした作品。

輪郭線が動く手描きらしいタッチや刺繍をイメージしたタッチなど、独特のアニメーションも観られます。

この作品は1999年制作と、『ディズニー・ショートフィルム・コレクション』の中では最も古いもの。

アリエルやベル、ジャスミン、ポカホンタスなど数々のキャラクターを生み出したアニメーター、マーク・ヘンが監督となり、第二次黄金期の終わりの時期に制作した作品らしさがアニメーションの表現に溢れています。

ロレンゾ

尻尾に魔法をかけられた猫の物語。

『ファンタジア』、『ファンタジア2000』に続いて企画があったファンタジア2006計画の一環で制作された短編です。

音楽はタンゴ。ボルドネオ・イ・900が使われています。

絵画のようなアニメーションとちょっと怖めのストーリーが相まって奇妙な作品に仕上がっています。

まさに、ファンタジアのような、アニメーションの芸術作品です。

マッチ売りの少女

こちらもファンタジア2006計画の作品。

ボロディン 弦楽四重奏曲第2番第3楽章「ノクターン」にのせて、有名な「マッチ売りの少女」の物語が描かれます。

悲しい物語を正面からそのまま語れるのは、音楽で綴る短編だからこそ。

セリフも歌も使わずに感情を動かしてくる作品です。

小さな時計

ロンドンの古い時計店。夜になり店主がいなくなると時計たちが動き出します。

ちょっと変わった小さな時計は仲間にからかわれ、自分を恥じますが、そんな時お店に泥棒がやってきて・・・

時計が表情を持ったように動き出し、時計仲間や店主をも動かしていく作品。

最初は馬鹿らしい小さな時計の鐘の音がやがて音楽となり、作品全体を包んでいきます。

ウェイン&ラニー クリスマスを守れ!/秘密の司令

最後にちょっと違ったアニメーションを。

米ABCテレビ向けに作られたクリスマスTVスペシャルアニメーションです。

サンタの助手の妖精ウェインとラニーはミセスサンタからの極秘ミッションを頼まれます。

クリスマスを舞台にしたドキドキのTV短編アニメーション。

ファンタジアのような作品や長編の同時上映ともまた違った持ち味のある作品です。

「短編」の名の通り、それぞれの作品は5〜10分程度。

2Dと3DCG、音楽やセリフの有無、ムードなども全く違う全12作品は見続けていても飽きません。

様々な表情を見せる短編集を楽しみながら、あなたのお気に入りの短編を見つけてみてください。

『ディズニー・ショートフィルム・コレクション』
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