外食よりも自炊のほうが、「お金」は浮きます。しかし、「お金」以外に目を向けると……

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お金を貯めるためには、「外食を減らし、自炊を増やそう」とよく言われます。金額だけを見ると、確かに自炊のほうが安くなりますが、本当にそうなのでしょうか?

外食のメリット、
自炊のデメリット

 外食代は「減らすべきもの」というイメージが強いかもしれません。一般的にも「節約するなら、なるべく自炊を増やし、外食は減らそう」といわれています。

 しかし私は、この食費に関する節約法は、万人に共通するものではないと身をもって感じました。実際に自炊をする場合のプロセスを考えてみましょう。

(1)食材を買いに行く
(2)調理する
(3)片づけをする
(4)生ごみなどを捨てる
(5)余った食材の管理をする

 自炊には、実はこれだけの時間と、そして労力がかかるのです。

 社会人なりたての頃、私は1人暮らしをしていました。当時は激務のため、自炊をする余裕も余力も時間もなく、ほぼ外食頼みの状況。体が疲れていて、「少しでも時間があれば眠って体力を回復させたい」というような状況の中、節約のために自炊をするというのは相当困難で、料理が好きではない人にとっては苦痛ですらあります。

 社会人の私にとって一番大事な目標は、目の前の仕事をミスなく対応して、お客さまのお役に立つこと。時間や労力のかかる自炊は、むしろ当時の私にとって、目標の阻害要因であるとすら思っていました。

 結果、外食を主な食事とし、当時はそこまでお給料は高くありませんでしたが、自炊で必要になる手間・労力・時間をお金で買うことにしたのです。

 外食時、特に昼の食事は栄養バランスに気を配り、通常のランチセットにサラダをつけていました。サラダをつけると、けっこうな金額になってしまいますが、私にとっては生きていくためのメインの食事。自炊がほぼできていなかったので、お菓子や飲み物を節約し、減らしたお金を外食代にあてたりしていました。

「この出費のおかげでがんばれる」。
そう感じるものは、削らない

 理屈で考えれば、外食よりも自炊のほうがお金はかからないでしょう。しかしそれは、金額面しか見ていない机上の空論です。「節約をするなら自炊をしましょう」という意見に惑わされないようにしましょう。「節約対象にすべきもの」と一般的にいわれているものが、必ずしも自分には合わないことがあります。たとえば1つの目安として、次のように感じている出費は、無理をして削る必要はないと考えています。

・この出費のおかげで毎日がんばれる
・この出費をやめたら、気分が落ち込む
・仕事のモチベーションにつながる

 こうした出費を無理に節約しようとすると、どこかで反動がきます。ドカ買いや衝動買いを誘うことになり、そこまでの節約が一瞬でパーになります。

 上記のように感じる出費は、あなたにとって「本当にお金を使いたいもの」を見極める基準となるでしょう。結果それが、ムダづかいを抑える原動力ともなるのです。
(『1行家計簿―――世界一かんたんにお金が貯まる本』より)