受け継がれる美へのまなざし。渋谷で初の親子2代展「ハインデル展」開催

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世界の一流バレリーナ達の身体の動きが見せる“一瞬の美しさ”をみごとに表現した画家、ロバート・ハインデル。そして、偉大な父のDNAを受け継いで、才能を開花させた息子、トッド・ハインデル。そんなふたりのアーティストによる、初の親子展をご紹介。

2015年9月3日(木)から14日(月)まで、渋谷の「Bunkamura Gallery」では、「没後10年 ロバート + 父へのオマージュ トッド ハインデル展」を開催。没後10年となる今も注目を浴びる父のロバートと、独自の画風で近年評価が高まっているトッド、それぞれ30点ほどの作品が展示されるとか。
息子のトッドは、父の影響を受けて7歳から絵を描き始め、高校時代には数々の受賞歴があったそう。大学卒業後はジョージ・ルーカスのスタジオで活躍し、1997年の『Godzilla』を最後に画家としての活動を始めたという、異色の経歴の持ち主。

今回は、コンピューターグラフィックスで作成したモチーフを元に、印象的な人物像を描いた作品などのほか、父へのオマージュとなるバレエダンサーを描いた作品も発表する。


注目は、故ダイアナ妃が後援していたロンドンシティバレエの演目『ガーデン オブ エロス』を描いた「アバンダン」や、鮮やかなピンクの背景に躍動的なダンサーの姿が描かれた「ダンサー オン カーマイン」など父・ロバートの作品で、今回は待望の新作版画も登場。

「これまで版画にされることのなかった作品が、初めて展示・販売されます。版画作品は10万円台から購入もできますので、初めてのアートを手に入れたいという方にも観ていただきたいですね」と、広報担当の中小路さん。

9月5日(土)には、トッド・ハインデル自身と、ロバートの作品のモデルにもなったバレエダンサーの佐々木想美さんを迎える「ギャラリートーク」(事前予約不要)も開催。さらに、9月12日(土)には、日本でロバート・ハインデルを紹介した「アートオブセッション」の出川博一さんと、牧阿佐美バレエ団のプリマ・青山季可さんによる「ギャラリートーク」もあるそう。

躍動するバレリーナを表現した作品を眺めたら、絵画だけではなくバレエにも興味が広がるかも。

画像 上:ロバート・ハインデル「Dancer on Carmine」49×50cm ジグレー、シルクスクリーン
   中:トッド・ハインデル「The Funeral」85×60cm 油彩、ボード
   下:トッド・ハインデル「Higher」86×61cm 油彩、ボード