常勝トレーダーは「なぜ常勝なのか?」取引履歴を大公開
取引履歴はトレーダーの手腕を映し出す格好の鏡。分析すれば、その人のトレードの強み、特徴が見えてくる。FXと株、それぞれで今年大勝ちしている2人のデイトレーダーが取引履歴を公開。解説してくれた!

「7月の利益? 219万3040円でした」

 取引履歴を片手にこう振り返るのは、現役の東大院生にしてFXトレーダーの田畑昇人氏。50万円の元手を9か月で1000万円に急増させ、その後もFXの利益から学費を捻出するなど堅調に稼いでいるFXのスゴ腕だ。

◆月曜日早朝は早起きがお得!

「7月に稼げたのは『窓埋め』狙いのトレード。7月は週末にギリシャや中国関連のニュースが出て、月曜日の早朝に『窓』を開けて始まることが多かったので、よく稼げました

 24時間動く為替市場だが、土日はお休み。そのため週末の終値と翌週初の始値が乖離することがある。この乖離が窓だ。

「前日にギリシャで国民投票があった7月6日の月曜日、ユーロ/円は前週終値から2円ほど下に窓を開けて始まりました。こんなときは窓を埋める方向、つまり上方に動く可能性が高い。なので買いのエントリーを狙うんです」

 窓が開いてもいずれ埋める可能性が高い――『窓埋めの法則』だ。

「この日の朝7時過ぎ、134円10銭で最初に買いました。97万ユーロです。その後、相場は思ったとおり、窓を埋めにいき上昇してくれたので買い増して、135円手前ですべて利益確定。この間、20分くらいで81万6740円の利益がとれました」

 早起きが三文どころじゃない得になったわけだ。

「月曜日、FX会社の取引が始まるのは朝7時が通例。なのでいつもより早起きしてチャンスを狙っています。ただ、7時の開始早々にはエントリーしません。なぜかというと、2円もの大きな窓が開いたときは、強制ロスカットが発生しやすい。この場合だと、資金不足に陥った買い手の強制ロスカットによる売り注文が7時直後、大量に発生します」

 7時直後は強制ロスカットの売り注文で一瞬下落する。

「だから僕が買い始めたのは強制ロスカットによる売り注文が一巡したあと、7時1分20秒から」

 時間帯によってさまざまな手法、戦術を使い分けていく “時間の魔術師”の田畑氏。これまで主な取引対象は米ドルやユーロ、円といったメジャー通貨だった。しかし、田畑氏の取引履歴を見ると、NZドル/米ドルの文字も。これまではなかった通貨ペアだが……。

「7月、窓開けとともに稼がせてくれたのが『キウィ』(NZドル)売り。ニュージーランド経済は主力である乳製品価格の下落で苦しんでいて、金利の引き下げが濃厚でした。一方で、米ドルは年内の利上げが濃厚。キウィと米ドルの通貨ペアはコントラストが明確だったので、NZドル売り・米ドル買いの取引をしつこく繰り返しました」

 7月中旬に仕掛けた合計190万通貨のキウィ売りは65万円の利益をもたらしてくれた。

「この夏は上海市場をはじめ、世界的に株価が凄まじく下落したので、『金融危機、とうとう来るか!?』とファンダメンタルズに注意して身構えていました。でも、8月になると日経平均も堅調。中国株暴落などなかったかのようなので拍子抜けです(笑)」

◆お笑い芸人出身の異色投資家も履歴公開

 では、株のトレーダーの成績はどうだったのだろうか。

「最近は買ったり負けたりで儲けてないんですけど、今年の収支は1211万円のプラスです」

 と取引履歴を見せてくれたのはむらやん氏。お笑い芸人出身という異色の経歴を持つ株のデイトレーダーだ。

「基本的には『日経平均に対して、その銘柄が強いか弱いか』を見ています。7日は午前中、日経平均が動かなかったので何もしていなかったのですが、お昼を過ぎると急騰しました。ところが、日経平均が大幅上昇しているのにラオックスは上がらなかった」