言う順が大事!ビジネスで失敗しても信頼を回復する謝り方のコツ

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仕事をしていると自分がミスしたときはもちろん、自分自身は悪くなくても会社を代表して謝らないといけない場合も。でも、「謝り方ひとつでこれまで以上に信頼してもらえるか、もしくは信頼を失うかが決まります」と、人材育成やスキルアップのセミナー講師などとして活躍する新井淳子さんは話す。
謝るときに最も大切なことは、本当に申し訳なく反省していることが相手に伝わるようにすること。

「ミスが起こった経緯の説明をする前に、まずは心をこめて謝罪の言葉を述べましょう。謝罪の前に経緯の説明をすると、言い訳や責任逃れをしていると捉えられる可能性があります」(同)

例えば「私と別の部署との間で連絡ミスがあり、今回のトラブルが起きてしまいました。大変申し訳ございません」よりも、「このたびは大変申し訳ございませんでした。今回トラブルが起きた経緯は…」という順で話したほうが、申し訳なく思っていることがストレートに伝わるそう。

また、怒った相手が苦情を述べているときに「申し訳ありません」と繰り返すだけだと、『本当に悪いと思っているのか?』や『反省していない』などと思われてしまうことも。

「仕事の場での謝罪の言葉は、『申し訳ございません』や『お詫び申し上げます』などが一般的ですが、謝罪の気持ちを伝えるには『相手の感情を思いやる言葉を述べる』ことが大切です。相手の感情を思いやる表現を覚えておき、状況に応じて使い分けるのが有効です」(同)

例えば、相手の感情を思いやる言葉には、次のようなものがある。

「お怒りはごもっともだと思います」
「ご心配をおかけいたしまして、深く反省しております」
「多大なご迷惑をおかけして、心から申し訳なく存じます」

さらに、信頼を回復するためには、謝罪後に再発防止のための対応策を伝えることがカギになるとか。

「『今後は必ず確認します』など、自分のミスを認め、それを改善するための策を約束しましょう。真摯な姿勢を伝えることで、相手は『もう少し付き合いを続けてみてもいいかな』と容赦をしてくれるはずです。ただし、この際に交わした約束を破った場合に再度、信頼を回復するのは至難の業なので、現実的な対応策を提案するように注意してください」(同)

失敗の後始末は誰でも憂うつなものだけど、正しい謝り方を理解していれば、少しは気分がラクになるはず。相手に誠意を尽くして謝り、一刻も早く信頼を取り戻そう!

新井淳子
オフィスフローラン代表。日本プレゼンテーション協会認定講師、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー。職場の課題発掘と人材育成、モチベーションアップなどを図るコンサルティングやセミナー開催などを行い、スキルアップのサポート役として多方面で活躍中。