マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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地元紙の注目を集めるイチローのプロフェッショナリズム

 マーリンズのイチロー外野手は今年10月22日に42歳の誕生日を迎える。現在MLB最年長野手のレジェンドが活躍を続けられる秘訣について、地元紙「サンセンチネル」が特集。「マーリンズの失われたシーズンで、イチローの素晴らしさがより明白になる」と取り上げている。

 メジャー15年目を迎え、不惑を過ぎたイチローが日々貫くプロフェッショナリズムは、チームメートのみならず、地元メディアにも注目されている。

 記事では「球界最年長野手のアンチエイジングのプロセスは常に試合終了後に始まる」と言及。試合後のロッカールームで、イチローは自らのスパイクを磨き、グローブにオイルを付ける。商売道具ともいうべき武器に丁寧な手入れを行うと紹介されている。

 同紙の取材に対して、イチローは通訳を介して「これが明日の始まりですね」と語っている。チームが不振の中でも、細部にこだわる背番号「51」の流儀は不変。メジャー通算3000本安打まで残り77本と迫る中、帰宅後のルーティーンにも一切のブレはないという。

「まず家に帰ります。妻が夕食を準備する間、自分のマシーンでトレーニングをすることで翌日に備えます。夕食を食べて、そこからまたマシーンでトレーニングします。そして、2時間マッサージを受けます。毎晩? 毎晩です」

3000本安打に関して問われ「僕にとっては、すべてのヒットが大事」

 記事では、イチローは自らの体重を常に170ポンド(約77・1キロ)から171ポンド(約77・6キロ)の間にキープしていると解説。そして、肉体は加齢しながら進化しているという。

「若いときよりも(体は)柔らかくなっています。何故なら、トレーニング器具が向上している。技術も向上している。身体についての知識という部分も進歩している。みんなこの年齢ではこうしなければいけないとか、ああしなければいけないと考えますが、それは僕の経験してきたことではありません」

 そして、3000本安打を達成するために来季も現役続行するのか、という質問に対しては、以下の通りに答えたと紹介されている。

「次の日の試合に向けて自分ができる全ての準備をしています。全部の打席でヒットを打ちたい。同じことをずっと、ずっと繰り返しています。これが僕の考えであり、僕のやり方です。間違いなく3000本安打は終わりではありません。ゴールではないのです。そうなったとしても、いずれやってくるプロセスにすぎません。

 ファンの人たちは2500本や3000本という数字を楽しみにしています。彼らも色々なマイルストーンを目撃しています。でも、僕にとっては、すべてのヒットが大事なのです。それが2913本目であっても、2932本目であっても、それは重要です」

 取材に対して、キャリアで重ねてきたヒットには同じような重要性を持つと明かしているイチロー。一切の手抜きを排除し、日々、毎夜、人知れず研鑽を続けるレジェンドの流儀は、マイアミでも静かな感動を呼んでいる。