水分を補給するだけでなく、ホッと一息つく安らぎの時間にも欠かせないのがお茶です。お茶には緑茶、中国茶、紅茶などいろいろな種類がありますが、それぞれの効果・効能は違います。生活シーンによって飲み分けるのも素敵ですが、その季節に適したお茶があるのをご存知でしょうか。

夏に飲むといい“緑茶”には体を冷やす効果が

日本人にいちばんなじみ深い緑茶には、タンニンの作用で体を冷やす効果があります。アイスで飲んでも美味しいので、夏場の水分補給に適しています。夏場は心臓に負担が掛かりやすい時期でもありますが、緑茶に含まれる抗酸化物質のフラボノイドには、心臓の動脈を柔軟にする働きがあるので、血圧の変動にもスムーズに対応できるように。また殺菌作用も高く、腸炎ビブリオやブドウ球菌を殺菌してしまうので、夏場に多い食中毒を防止する働きもあるのです。

夏に溜まった熱を排出する効果のある“ウーロン茶”

中国茶の代表ウーロン茶は、発酵途中の茶葉を加熱して乾燥させたもの。カロリーがないためダイエット茶としても人気ですが、ウーロン茶は利尿作用が強く、夏場に体に溜まってしまった熱を体外に放出する働きがあります。つまり夏から秋への切り替えの季節に飲むのに適しているということ。ウーロン茶に含まれるテアニンには自律神経の働きを整え、緊張を和らげる効果があるので、秋に向けて心を落ち着けたい時にもピッタリ。もちろん、脂肪を燃焼するダイエット効果も期待できます。

健康に悪いお茶の飲み方してない?

緑茶に多く含まれるカテキンには、殺菌効果だけでなく、体液の分泌を抑制する効果があります。そのため、飲み過ぎると胃酸の分泌が抑えられ胃が荒れてしまうことに。また一晩置いた緑茶はカテキンの抑制力が強くなりすぎて、消化が阻害されてしまいます。緑茶やウーロン茶、紅茶には、カフェインが含まれます、日中に飲めば覚醒効果がありますが、飲み過ぎてしまうと、快適な睡眠を妨げてしまうことに。飲み過ぎには注意しましょう。また、タンニンには鉄分の吸収を抑える働きがあるので、貧血になりやすい妊娠中の方も控えた方がいいでしょう。


writer:岩田かほり