虫歯予防といえばフッ素。歯みがき粉に配合されていますが、具体的にどんなはたらきをするかを知らない人もいるのではないでしょうか? 効果的なフッ素の使いかたについてまとめてみました。

フッ素はどんな成分なの?

フッ素は微量ミネラルの一種です。微量ミネラルは、1日の必要量が100mg未満のもので、フッ素のほかには、鉄、要素、亜鉛、銅、セレン、マンガン、コバルト、モリブデン、クロムがあります。フッ素はフッ化ナトリウムとして骨や歯に含まれて、骨を強くしたり、歯のエナメル質を作ったりする成分です。フッ素は魚介類のほか、肉類、野菜、乳製品などさまざまな食品に含まれており、胃と小腸から吸収されて骨や歯に運ばれ、腎臓から尿として排出されます。

フッ素の3つのはたらき

フッ素には殺菌作用があり、虫歯を予防することで知られています。フッ素が歯によい3つの理由をまとめてみました。

フッ素は虫歯菌が糖を食べて酸を作るのを予防して、歯の表面が酸で溶けないようにします。これはフッ素が虫歯菌を作る酵素エノラーゼの活動を阻害するからです。歯のエナメル質から溶けだしたカルシウムを唾液から補います。これを再石灰化といい、歯の性質が強くなり虫歯ができにくくなります。溶け出すカルシウムが多いと歯に穴があいて虫歯になります。フッ素はエナメル質の構成成分と同じです。エナメル質にフッ素が取り込まれることで歯が丈夫になります。

フッ素は長い間口の中にとどまることで効果が高まります。フッ素配合の歯磨き粉を使うときには時間をかけて歯を磨くようにしましょう。また、すすぎ過ぎるとフッ素が口に残らなくなりますので、水で軽くすすぐ程度にとどめます。フッ素のジェルやフォームもありますが、フッ素配合のうがい薬はもっとも効果が期待できます。

フッ素の摂り過ぎに注意! !

フッ素は摂り過ぎると歯に褐色のシミができたり、斑点ができたりすることがあります。これはフッ素中毒症の症状です。歯が丈夫になるのはよいのですが、骨密度が高まり骨が硬くなり過ぎると、骨硬化症にかかることもあります。適度な量を摂るようにしましょう。


writer:松尾真佐代