エキレビ!名物、木俣冬の日刊「まれ」、いつもは翌日レビューでお楽しみいただいてますが、17日から一週間は、夏休み特別企画として「当日朝の放映分を即レビュー」するという「即日まれ」体制でお届けします。


朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)8月22日(土)放送。第21週「復活マルジョレーヌ」第126話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出:一木正恵

126話は、こんな話


希(土屋太鳳)は店の商品を、かぼちゃのプリン、イチゴのショートケーキ、シュークリームとオーソドックスなものに一新。ひとつだけ、こだわりのマルジョレーヌをつくった。高価なマルジョレーヌはなかなか売れなかったが、あるとき、この味が忘れられないという客がやってくる。

今日の、高志


126話は、高志(渡辺大知)に尽きるでしょう。
藍子(常盤貴子)を笑わせ、希を励ましました。
前者は言葉を使わない表現、後者は言葉を使った表現と対極のふたつを使い分けて見せます。
相手のことを第一に考えることで表現の仕方も変わるもの。
藍子には笑ってほしかったから、理屈で励ますのではなくて、自らを道化にし、
悩んでいる希には、心に響く言葉で背中を押す。
高志の人間力は尊敬に値します。

「ひとりから始めてんよ。」
「歌・・・たったひとりに届けばいいと思って。」
「希のケーキもひとりをちゃ待てばいいげん。」
「誰かひとりに届けば始まりになるさけ。」

このところ、どんなにいい話になってもまったく響かなくなっていた乾いた心に、これは久々、染みました。

高志の言動が効くのは、ふだん、あまりしゃべらないからですよね。ミステリアスだし、たまに言ったりやったりすることが印象に残る。
なにより、余計なことを言ったりやったりしないので、ボロも出ません。
「まれ」の登場人物は皆、彼と違って、思ったことをなんでもすぐに言ったりやったりするので、それがよくない、やっぱり不言実行、という教訓を得ました。

今日の、徹


まるで、高志が徹(大泉洋)の代わりのようだった126話。
ほんとうは、徹が、妻を笑わせ、娘を励ましてあげてほしいところです。
ところが希は、お父さんはとても根性あるのかもしれないと見直しはじめるのです。
実際、店をもったことで、「夢っちゃまんで現実的」と実感し、こんな厳しいことを何度も何度もやり続けた徹の気持ちを思いやる度量を希は得ます。
徹、理解ある妻や娘をもって幸せ者ですね。

今日のつっこ「まれ」


高志の活躍に免じて(上目線)、今日は何もツッコまないことにしようかと思ったけれど、ひとつだけ。
希は塗師屋がお休みの日曜までケーキ店を開け、まったく休んでないようです。125話では体調悪い描写も出てきたものの、見た目、とっても健康的。
一方、圭太(山崎賢人)のほうが次第に痩せてきて見えます。他局で放送中の「デスノート」(日本テレビ)のL役のせいなんじゃないかと思うのですが、圭太のほうが希より苦労しているように見えて、希にエネルギー吸い取られているんでは、と心配に・・・。

今日の、名言


「また消えとる。」(文/田中裕子)
(木俣冬)

エキレビ!にて月〜土まで好評連載中! 木俣冬の日刊「まれ」ビュー全話分はこちらから

いまひとつ視聴率が伸びないが、奮闘は讃えたい。NHK朝ドラ「まれ」おさらい(54話までを総括))