両替店の店頭には各国通貨のレートが

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 お盆休みで海外旅行に行かれた方も多いようですが、さすがに円安の影響もあり海外旅行者は、前年比でみれば減少したとか。

 そんな中、海外に行かれた方は円安に対抗するため、ひと工夫しています。私の友人たちも、あちらこちらに散らばり、スペイン、モロッコ、ハワイ、フィンランド、などに行っておりますが、友人宅に泊まり、滞在費を節約するなどして楽しんでいるようです。

 さて、海外旅行に行くと支払いは主にクレジットカードになるかと思いまが、現地の所用等ではある程度の現金が必要です。そして、現金を得るために両替商の前に立つと、日本円は「JPY」もしくは「YEN」と表示されていますが、現地通貨はどれ?と、迷う時はないでしょうか。また、クレジットの明細にある通貨表記も、初めていった国の通貨となれば、見慣れないかもしれません。(米ドルならわかりやすいですが)。 

 今日の話題は、為替市場で取引している際に使用する国際通貨コード(ISO4217)についてです。アメリカドルは「USD」=「U.S. Dollar」とわかりやすいですが、他の通貨はどうなっているのでしょうか?

 主要通貨の通貨コードを読み解くのに、ちょっと地理の知識が必要となるのがイギリスポンド。サッカーを好きな方ならご存知かと思いますが、イギリス=イングランドではなく、イギリスは実は連合王国です。正式名称は、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国(The United Kingdom of Great Britain and Island)となり、Great BritainのPoundであるところから、通貨コードは「GBP」になります。 歴史的な経緯が通貨コードに反映している例では、南アフリカ共和国の通貨、南アフリカランドがあります。表記は「ZAR」。南アフリカ(South Africa)だからSARではないのか?と思ってしまいそうですが、南アフリカは以前、オランダの植民地でした。当時の通貨のオランダ表記が「Zuid-Afrikaansche Republiek」で、頭文字をとって「ZAR」になったとか。一部では、「SAR」とした場合、サウジアラビア・リヤル(Saudi Arabia Riyal)と重複するのでSをZに変えたという説もあります。(こちらの方が分かりやすいですが)
 
 また、スイスフランは欧州の両替商の店頭ではSFR、SWFなどさまざまな表記になっていますが、通貨コード(ISO4217)での表記は「「CHF」」になります。こちらは、ラテン語が元になっており、「Confoederatio Helvetica Franc(ヘルベチア連邦のフラン)」。

 では、日本の通貨である「円」はどうでしょう。こちらは歴史的な背景というよりは言語のなまりの結果というのでしょうか?ポイントはJPYの「Y」。幕末から明治期に欧米人が「YEN」とつづったことや、「エ」「ゑ」から始まる単語を「ye」でつづり、発音したものがそのまま使われたことが背景にあるようです。もうちょっと歴史的なものがあればいいのですが…。

 ちなみに、中国人民元のコードは「CNY」です。「元」は「YEN」なのでChiNa Yenで「CNY」になります。通貨コードを紐解くだけでも、ちょっとした地理、歴史探訪になるかもしれませんね。(FXストラテジスト 宗人)