確証はないがネットで広がる「なりすまし」説(画像はイメージ)

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大阪府寝屋川市立中学1年の女子生徒が殺害され、同府高槻市の物流会社駐車場に遺体で見つかった事件をめぐり、ある「不自然」な点が指摘されている。

それは、女子生徒が殺害当日に無料アプリ「LINE」で友人へ送ったメッセージがいつもと違い関西弁でなかった、というものだ。一部のネットユーザーは「別人が送ったのではないか」として「なりすまし」の可能性を指摘しており、ますます謎は深まるばかりだ。

他のSNS投稿では関西弁を使う

2015年8月13日夜に遺体で見つかった平田奈津美さん(13)はその日早朝まで、現在行方不明となっている同級生の男子生徒(12)と行動を共にしていたことが確認されている。

平田さんは午前6時頃LINEで、男子生徒と京都へ行き、寝屋川には帰らないと友人らに伝えていた。なお、2人が京都を訪れた形跡は確認されていない。

「多分、もう寝屋川には帰らないごめんね」
「絶対反対されるカラ私からは親にも連絡しない」

2人の足取りをつかむ上で注目すべきメッセージだが、「違和感」も指摘されている。

それは、関西弁でなかった点だ。18日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系)や19日放送の「モーニングバード」(テレビ朝日系)は、

「いつもと違って関西弁でなく、硬い感じがした」

というメッセージを受け取った友人の証言を伝えている。番組では平田さんによる他のSNS投稿も紹介されたが、「明日はコンクールやから頑張る!」「出来へんとこあるけど頑張る!」など関西弁を使っていた。

川崎中1殺害事件でも「なりすまし」が報じられたが...

こうしたことから、一部ネットユーザーは平田さんのLINEアカウントが何者かによる「なりすまし」被害を受けた可能性を指摘する。確証はないものの、ネットでは広く支持されているようだ。

「なりすまし」説が支持される背景に、15年2月に川崎市の多摩川河川敷で中学1年の男子生徒が殺害された事件があるのかもしれない。

殺害当日、所在不明となっていた男子生徒の携帯電話からなぜか友人の携帯電話にLINEメッセージが届く。当時の報道は、何者かが携帯電話を持ち去って男子生徒になりすまそうとした疑いを指摘。ネットでも、事件関係者が犯行偽装のため被害者のLINEアカウントを利用している、との認識が広がった。ただ、真相は不明だ。

今回の事件、捜査側はLINEアカウント「なりすまし」の可能性を把握しているのか。大阪府警の担当者は「そういったことは回答できない」とのみ話した。