腸炎で入院することも......aijiro/PIXTA(ピクスタ)

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 主演する連続ドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)が絶好調の杏さん。ところが先日、「腸炎で都内の病院に緊急入院」というニュースが報じられた。8月5日、腹痛を訴えた彼女は、「腸炎」と診断された。「念のために大事を取って入院」とのことだが、腸炎を詳しく知らないファンは、杏さんの病状を心配したことだろう。

 腸炎とは、一体どのような病気なのだろうか。また、入院の必要があるほどの症状とはどれほどなのだろう。意外と身近でかかりやすい腸炎。その種類や原因、症状などを紹介したい。

悪化すると点滴が必要になって入院に

 著名人が患うとニュースとなって、ときどき世間を賑わす腸炎。たとえば、タレントの中川翔子さんも昨夏、「腹部に激痛が走り、自ら病院に駆け込んだ」と自身のブログで発表。台湾でのライブの終了後のことで、急性腸炎の疑いがあるという報告だった。

 また2013年には、お笑いコンビ・ハリセンボンの近藤春奈さんが急性腸炎で都内の病院に入院。高熱と下痢の症状があったという。

 定期的に芸能ニュースとなる急性腸炎だが、入院を必要とするのは、どのような状態なのだろう。急性腸炎の症状は下痢や腹痛、吐き気、嘔吐、発熱などである。病状が進むと、下痢による脱水症状が起き、脱力感や倦怠感が表れる。こうなると、トイレに通うのもつらくなる。

 こうした吐き気や嘔吐、下痢がひどく、脱水が疑われる場合は、自力での水分摂取ができなくなる。そのため、持続的な点滴が必要になって入院を余儀なくされる。また、感染性の高熱が出た場合も、入院を要することがある。

他人事ではない急性性腸炎の怖さ!

 急性腸炎は、大きく分けて感染性と非感染性の2種類がある。感染性はその名のとおり、細菌やウイルスが腸管に感染することで、腸の粘膜に炎症をきたすもの。いわゆる伝染病を引き起こす「赤痢菌」や「O-157」、食中毒の原因となる「サルモネラ菌」なども、さまざまな菌が原因だ。

 一方、非感染性腸炎は、食物アレルギーやアルコールの飲み過ぎ、抗生物質などの薬剤によるものなどがある。食べ物では、卵やそばなどのアレルギーによるものが多い。高齢者は、腸に栄養を送るための血管が詰まって起きる「虚血性腸炎」が発症しやすいといわれている。

 特に夏場は、感染性の細菌やウイルスによる急性腸炎が増える。夏の気温や室温の上昇が、菌の繁殖を促すからだ。たとえば、海水中で夏季に上昇する水温と共に増える「腸炎ビブリオ」は、魚介類や加工品から感染に至るケースが多い。さらに、肉・魚・卵に含まれる「サルモネラ菌」も、夏場に増えやすい。

 急性腸炎が起きると、吐き気や嘔吐、腹痛に下痢のほか、血便が出ることも。一番のリスクは脱水による全身倦怠感で、ぐったりと動けなくなることだ。生ものを食べた、発熱、血便がある、体力の低下が著しいなど、明らかに普通の下痢ではないと感じたら、すぐに医療機関を受診しよう。下痢がひどく、体内の水分が失われている状態であれば、砂糖や塩を含んだ水分を補給するとよい。

 前述の中川翔子さんのように、海外に出かけた人も注意したい。海外で細菌に感染する、輸入感染症の可能性もあるからだ。その場合には、保健所に相談しよう。
(文=編集部)