2020年のオリンピック開催を控えて、訪日外国人の数が増え続けている。日本政府観光局(JNTO)の調査によれば、2015年上半期の訪日外国人客数は、前年同期比46%増の914万人で過去最高を記録。円安傾向、消費税免除制度の拡大などさまざまな追い風も重なる状況で、今後もその数は増加していきそうな状況だ。

そんななか、課題のひとつとして話題を集めているのが「タトゥーを入れた外国人の温泉入浴について」だ。温泉や銭湯、プールではタトゥーを入れた人の入場を禁止していることが多い。外国人のタトゥーは日本より、よりファッションに近いイメージも強いが、それでもやはり温泉施設の利用はNGなのだろうか。ブロガーの意識を探ってみた。

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ブロガーの意見を調べてみると、

・外国人か日本人かという問題ではない。タトゥーの人は入浴禁止。ルールを守って!
・日本人はダメで外人はオッケーにするとめちゃくちゃになります
・日本のルールに従いたくないならそもそも来ないほうがいいのではないでしょうか?

など、日本のルールに従うべきだという意見が多くみられた。

タトゥーの人と一緒に温泉に入りたくない理由としては、

・だってコワイでしょ
・入れ墨は他者を威嚇するもの。タトゥーがそういうものだと知らずに入れたわけでも
 ないでしょう
・タトゥーとオシャレに言ってみてもヤクザやチンピラのものという印象が強いです

といった意見があがっていた。

タトゥーを入れた人に対する「入浴お断り」は、全国各地の温泉旅館などで一般的に行われているものだ。なにか法的な取り決めがあるわけではないが、「入れ墨」=「暴力団」という負のイメージが根強く、業界が自主規制をしている状況が続いている。

タトゥーを入れている人の立場からすれば、

・入れ墨とタトゥーは違うもの。ファッションであることを分かってほしい
・小さくワンポイント入れているのですが、ちょっときびしすぎるような気もします

といった意見も聞こえてくる。

しかし、

・何がよくて、何がダメなのかというラインが引きにくい。ファッションと言われても
 迫力ある絵が多いし……
・タトゥーしてる人のほうが、コワモテな場合のほうが圧倒的に多い。気の弱そうな
 オタクの人はタトゥーしてないもの
・街で見かけるタトゥーしてる人、だいたい怖そうでしょ。ダメにきまってるじゃん

など、タトゥーを入れている側と入れていない側の意識の乖離は小さいものではなさそうだ。

外国人の場合、自国の慣習やライフスタイルの違いなどもあるため、

・外人さんがファッションと言いはる分にはわかる気がするけどね
・タトゥーがスタンダードみたいな文化の国の方はちょっと気の毒かな

と言った意見はあるものの、やはり、

・日本に来たなら日本のルールに従うべき!

というコメントが多数を占めているような状況である。

「タトゥー」=「怖い」というイメージは簡単に覆すことはできなさそうだ。両者が歩み寄り、よりよい改善を目指すのであえば、もっとお互いの文化背景を知ろうとする態度が必要なのかもしれない。

(イノウエアキオ)