Q:慢性的に肩がこっています。親しい人からは、首の骨に原因があるのではないかとか、大きなショルダーバッグを右肩にかけているからではないかなどと言われます。仕事はパソコンを使う時間が多く、このことも関係しているように思います。原因と対策について教えてください。(28歳・IT関連会社勤務)

 A:肩こりは、首の骨や神経の問題で発症することもありますが、原因はそれだけではありません。
 生活習慣から肩こりが引き起こされる場合があります。その一つが、カバンや荷物を同じ側の手で持つ習慣です。また、パソコンを使った作業や座位での仕事が多い場合、同じ姿勢を長時間保ち続ければ、肩や首のこりを引き起こす一因となります。
 就寝時の寝方も肩こりの要因となります。仰向けではなく、横向きに寝る場合、同じ側をいつも下にして寝るのが習慣になるものです。こういう体の使い方も肩こりを引き起こす一因となるのです。一方の側だけを偏って使う習慣は、部分的に筋肉に負担をかけ、その側の血液循環を低下させます。それが、肩のこりをもたらすと考えられます。
 パソコンワークの場合も、人によっては利き手ばかりを偏って使う人がいますが、これが肩こりの原因となります。また、座位で同じ姿勢を保ち、使うのは手だけという体の使い方も、血液循環が低下し、筋肉がこる要因となります。

●生活習慣が原因かも?
 以上のような体の使い方の癖や生活習慣は、自分で気を付けて治すことができます。なるべく同じ側を使わないようにするとともに、同じ姿勢をとり続けないよう、体をよく動かしましょう。
 ご質問の方の場合、肩こりの原因は首の骨や神経の異常ではなく、生活習慣にあると思われます。
 他に、就寝中に食いしばる癖がある人は、その食いしばりが肩こりを引き起こすことがあります。噛み合わせが悪いと、食いしばりの原因となります。ご質問の方は、噛み合わせに異常はないでしょうか。歯科医を受診してみてください。
 肩や首の同じ部分に頑固なこりと痛みが続く場合、漢方で言う「お血」の場合があります。「お血」は血液循環が悪く、古い血液が滞っている状態で、改善には漢方薬が役立ちます。漢方に詳しい医師に診てもらい、血液の巡りを良くする漢方薬を処方してもらうとよいでしょう。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本病巣疾患研究会副会長。