「ボケ」だけではなくあとからピント合わせも楽しい「2カメラスマホ」の魅力と秘密

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最近、スマホカメラのトレンドが変わってきているのをご存知だろうか。
1年前に登場した「Xperia Z2」で2070万画素という高画素カメラが登場した。
しかし、それ以降、スマホカメラの高画素化の流れが止まっているのだ。

今のスマホカメラは、画素から特徴的な独自機能に変わってきている。
そのトレンドをハッキリだしているのが、2つのカメラを搭載したスマホが登場だ。

現在、2つのカメラを搭載するスマホは、2モデル販売されている。
・htc「HTC J Butterfly」シリーズ(au向け)
・Huawei「Huawei honor6 Plus」(SIMロックフリースマホ)


●2つのレンズスマホとは違う「2つのカメラ」スマホ
メインカメラに2つのレンズを搭載しているモデルは、過去にいくつか登場している。
例えば、今から4年前にはシャープから2レンズを搭載した「SoftBank 003SH」が発売されている。
シャープ以外のほかのメーカーからも、いくつか2レンズスマホは発売されている。そしてこれら2レンズスマホは、「擬似3D撮影」を行うためのもので、それ以外の撮影にはメリットがなかった。

ところが、最近の2カメラスマホは少し違う。
2カメラスマホは、2つのレンズだけではなく、カメラのセンサーも2つ搭載している。
「擬似3D撮影」専用の2レンズではなく、通常の撮影でデジタル一眼のような「ボケ」写真を撮ることができる2カメラなのだ。

●2カメラスマホのメリットは美しい「ボケ」
2カメラスマホのスゴイところは、デジタル一眼レフカメラのような「ボケ」なのだ。
デジタル一眼レフや、ミラーレスカメラで写真撮影すると、被写体以外の背景が綺麗にボケる写真を撮ることができる。
これと同じような「ボケ」を活かした写真を作成できる。

1つのカメラでピントのあった写真を撮影し、同時にもうひとつのカメラでボケた背景を撮影する。
その2つの写真を組み合わせることで、デジタル一眼レフのような背景のボケた綺麗な写真ができるのだ。

さらに撮影後、ピントを合わせる被写体を変更できるというスゴ技もできるメリットがある。
「大事な写真をピンぼけさせちゃった」といった失敗も防げるのだ。

ちなみに、通常のスマホでも背景をぼかした写真を作成することが可能だが、デジタル処理のためどうしても不自然な写真となってしまう。

●高速オートフォーカスやブレないHDR撮影も実現
実は、2カメラスマホのメリットは「ボケ」だけではない。

・2つのカメラを利用した高速なオートフォーカス
・暗部も明るく撮影しやすくなる
・1度のシャッターで2枚の写真を組み合わせてHDR撮影できる

といったメリットがある。

特に、今やスマホでキレイな写真を撮れる定番機能のHDR撮影は、通常は複数枚を連続して撮影して組み合わせるため、動く被写体だとブレてしまうという弱点がある。
しかし、2カメラスマホでは1度のシャッターで2枚同時に撮影するので、時間のずれが無く、動きのある被写体でもブレがなくHDR撮影ができるメリットがある。まさに、完全なHDR撮影がいつでも撮影できるのだ。


2カメラはボケもそうだがあとからピント合わせもとても便利


今後、スマホカメラは、ただ画素数をあげるのではなく、2カメラスマホのような、スマホならではの面白くて、役立つ機能に進化していくかもしれない。

スマホで写真を撮ることが好きな多くの人に、これら2カメラスマホは、是非、オススメしたい。

HTC J Butterfly|htc
honor6 Plus|Huawei


布施 繁樹