【図表1】ディップ(2379)、ITbook(3742)、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)、ミクシィ(2121)の月足3年チャート

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昨今の日本株は絶好調、日経平均株価も2000年のITバブル期の高値近辺に到達しています。「自分も株取引をやってみたい」と思う人も少なくないと思います。株の売買をするだけなら知識がなくてもすぐに始められるでしょう。しかし、基礎知識や色々な情報を知ることで利益を上げられるチャンスが増え、損失を防ぐアイデアが増すのも事実です。この連載では株式投資の魅力に加えて、ネット証券各社が提供する情報や、実際の使用例なども含めてレクチャーします。第1回は株の3つの魅力と、他の金融商品との比較から見える株の特徴を解説します。

株価が3年で60倍に!
株の最大の魅力は値上がり益だ!

 株式投資の一番の魅力はなんといっても「値上がり益(キャピタルゲイン)」でしょう。アベノミクス相場が始まる以前の3年前と現在の株価を比較し、ベスト4の銘柄の3年月足チャートをご覧ください。

 1位のディップ(2379)はなんと約60倍! 3年前の7月23日に約10万円投資していれば、この夏には600万円(!)になっている計算です。ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)も一時1600円を突破し、100倍近くに値上がりしていました。

 それでは騰落率ランキングベスト10【図表2】をご覧ください。2位以下の銘柄も軒並み20倍前後になっています。

【図表2】過去3年間騰落率ランキング
順位 銘柄(コード) 2012/7/23株価 2015/7/23株価 倍率
1 ディップ(2979) 256円 1万5310円 59.8倍
2 ITbook(3742) 57.8円 1480円 25.6倍
3 ガンホー・オンライン・
エンターテイメント(3765)
17.8円 453円 25.4倍
4 ミクシィ(2121) 236円 5550円 23.5倍
5 モルフォ(3653) 282円 6170円 21.9倍
6 カルナバイオサイエンス(4572) 231.5円 4320円 18.7倍
7 ディー・ディー・エス(3782) 33.1円 612円 18.5倍
8 ディア・ライフ(3245) 132.1円 2339円 17.7倍
9 ラオックス(8202) 31円 543円 17.5倍
10 リミックスポイント(3825) 138円 2393円 17.3倍
※2012年7月23日株価は調整値。ランキング情報は、カブドットコム証券のスクリーニングツール「kabuナビ」で検索

 株は買ったときよりも高く売れると差額が利益(キャピタルゲイン)になります。逆に買ったときよりも安く売れば損失となりますが、株価が2倍、3倍、時には10倍以上になることも珍しくありません。もっとも大きな利益が狙える金融商品のひとつが「株」なのです。

 「でも、最近の日経平均は10何年振りに2万円を超えたし、もう高くて買えないのでは」と考える人もいるかもしれません。この2万円が高いか安いかの判断基準は後々の回で詳しく述べるとして、基本的に多くの専門家は割高と考えてはいません。

 「日本株は歴史的にはPER20倍以上で評価されていました。現在の日経平均のPER16倍は、歴史的なPERと比較すると、割安と考えることができます」(楽天証券のレポート、「3分でわかる今日の投資戦略」窪田真之氏。2015年7月15日)。

 2万円という数字だけに目を奪われてはいけません。PERとは株の割高・割安度を示す指標ですが、過去のITバブル時期などの2万円と比べると、企業業績という内実が伴った2万円。つまり、株を買うチャンスは継続中といえるでしょう。

株を持っていれば預金金利以上の
「配当金」が定期的にもらえる!

 株は値上がり益を狙うだけではありません。株を持っていると毎年(1年に2回の場合も)、配当金(インカムゲイン)がもらえます。配当とは会社が決算を終え、その利益の中から株主に対して支払うもので、現時点で東証1部企業の配当利回りは1.5%前後となっており、2%、3%以上の企業もたくさん存在しています。

 たとえば株価1000円の株を100株保有し、配当利回りが2%の場合、1年間に受け取れる配当は、1000円×2%×100株=2000円となります。10年国債(0.45%程度)と比べても株式の配当利回りは圧倒的に高いと言えます。

 ちなみにトヨタ自動車(7203)の2015年度の予想配当は約200円(1株あたり)となっています。100株(購入価格:約80万円)保有していれば一年間で約2万円もらえる計算です。この場合配当利回りは約2.5%となります。

 ここで改めて、株の配当金と他の利息を比較してみましょう【図表3】。銀行預金の場合、現状では定期預金でも0.1%以下など、スズメの涙程度しかありません。100万円を1年間銀行に預けても利息は数百円です。一方、株式を持っていると配当金がもらえます。

【図表3】金利(インカムゲイン)比較
某大手都銀10年定期 10年国債 株式(東証1部、予想配当利回り)
0.1% 0.4%前後 1.51%
※2015年7月時点

 過去を振り返ると、預金金利が高い時代もありました。金融商品の金利は時代とともに移り変わります。最近では株主重視の経営が求められており、今後、ますます株の配当は増えそうです。つまり現在、株式は他の金融商品に比べて、お得さが際立っているのです。

 ただし、配当金は企業によって金額が異なり、配当が出ない企業もあります。好配当銘柄を簡単に見つけるには、ネット証券のスクリーニング(銘柄検索)ツールが便利です【図表4】。また、ネット証券で読めるアナリストレポートには、厳選した好配当銘柄の一覧が掲載されることもあります。

 また、昨今のニュースで話題になった企業の株主還元策もご紹介しましょう。

 アマダ(6113)は2014年5月に「2年間の利益全額を自社株買いと配当に配分する」と決定しています。また、今年4月にはこれまで株主還元に消極的として知られていたファナック(6954)が、配当性向(純利益の中で配当に回す比率)30%→60%への引き上げ方針を打ち出しました。配当アップに加え、このサプライズ発表により、株価も急騰しました。

 こういった企業の配当政策は、アベノミクスの成長戦略や、新たな株式指数JPX日経インデックス400の登場など、株主還元を後押しする流れの中で起きています。実際、株式の配当は年々増加傾向にあり、2014年度は7.5兆円(前年度比13.8%増)、2015年度は8.2兆円(同9.1%増)と過去最高を更新する見込みです(SMBC日興証券の見通しより)。

 この流れをうけて、実際に好配当株で利益をあげる個人投資家も登場しています(参考記事>>「連続増配株で配当金が18倍になったワザ&平時は株主優待株、暴落時は●●株で稼ぐワザとは?」)。投資手法を参考にしてみてはいかがでしょうか。

株を持っているだけでもらえる「株主優待」
いろいろな品物がもらえる楽しみも!

 株主優待も株主にとって大きな魅力のひとつです。株主優待とは株を保有していることによって、その企業の商品やサービスを受けられる制度のことです。

 たとえば、牛丼で知られる吉野家(9861)の株を持っていると1年に2回、店舗で使用できる優待券(300円分)10枚がもらえます(100株保有の場合)。1年間で6000円分の優待券がもらえる計算です。牛丼だと15杯分になりますね(優待券ではお釣りが出ません)。ちなみに吉野家の株を購入するには約15万円が必要です(株価1485円×100株:7月30日終値)。

 また、カゴメ(2811)も個人投資家に人気の株主優待です。100株以上で1000円相当の自社製品(食品・ジュース等)が1年に2回もらえます。カゴメの株も約20万円で購入できます(株価2013円×10株:7月30日終値)。

 優待品は企業によってさまざまで、自社の製品を優待品とする企業も多く見られます。ただし、すべての企業が実施しているわけではなく、また、現在株主優待制度を実施している企業でも途中でやめてしまうこともあるので注意が必要でしょう。各企業の株主優待の情報はIRページにありますが、ザイ・オンラインでも「株主優待情報」のコーナーがありますので、参考にしてみてください。

銀行預金や社債と比べた時の
株のメリット・デメリットとは?

 いままで、株の3つの魅力についてふれてきましたが、そもそも「株を買う」とはどういうことでしょうか。簡単に言えば、株を買う=株主になることは、会社のオーナーの1人になることを意味します。

 株式会社を運営するには、人、物、金が必要です。株式とは、企業にとっては資金を調達する方法のひとつと言えます。企業が資金を調達するには、株以外の方法もあります。たとえば、銀行からの借り入れ、社債の発行などです。それぞれと株式の違いについて、投資家からの観点と、企業側からの観点でまとめたのが【図表5】です。

【図表5】預金、社債と比べて見える株式のメリット
投資家の視点 銀行(預金) 社債 株式
企業への投資 間接 直接 直接
利益の分配(制限) あり あり なし
利益の分配(優先度) 高い 高い 低い
転売 ×
最大損失 なし 出資分 出資分※
経営参加 × ×
会社解散時の財産の分配 × ×
株主優待 × ×
企業側の視点 銀行(借入) 社債 株式
返済義務 あり あり なし
※信用取引を行った場合、出資分を超えて損失が膨らむ場合があります。

 【図表5】を見ると、株には、高配当、値上がり益、株主優待など、預金や社債にはない、魅力があるとわかります。ただし、その利益は保証されていません。つまり、ハイリスク・ハイリターンなのです。

 前述したとおり、昨今では利回りなどの点で、株が他の商品に比べて有利な状況です。バブル崩壊後の「失われた20年」以降では、はじめて本格的な株式投資の時代が来ていると言えるかもしれません。

 最後に、ネット証券各社の株式入門講座を【図表6】にまとめました。各社の入門講座は、口座を開設しなくても読めるものばかりです。たとえば、マネックス証券の「マネックスラウンジ」にある「お金の相談室」は、初心者にもわかりやすい投資の話が、月に2、3本掲載されています。Q&A形式になっていますので、興味のある話から読んでみるのも楽しそうです。

 また、口座開設は無料なので、できるだけ多くの証券会社に口座を開いてみるといいでしょう。ログイン後の画面ではさらに多くの情報を見ることができ、多くの事を学べます。

【図表6】ネット証券の株式投資入門講座
ネット証券 株式入門情報 詳細情報
SBI証券 SBI証券で投資を学ぼう、投資基礎講座
岡三オンライン証券 これから投資をはじめる方へ(初心者入門)、
はじめての株式
松井証券 投資を学ぶ
マネックス証券 初心者コーナー、株式
マネックスユニバーシティ、マネックスラウンジ
丸三証券 投資を学ぼう、はじめての株式
楽天証券 株初心者入門講座