父娘による骨肉の争いで一躍“全国区”になった大塚家具が先ごろ、6月中間決算を上方修正した。
 最終損益を「1億円の赤字予想」から「3億円の黒字」に改め、売上高も従来予想の278億円から301億円に引き上げたのだ。
 顧客に迷惑を掛けたお詫びとして4〜5月に実施したセールが好調だったことが大きいが、兜町の情報筋はうがった見方をする。
 「年内にも資産管理会社をめぐる裁判の判決が出る。それを前に、大塚久美子社長は好決算をアピールすることで“もう父親の時代は終わった”と高らかに宣言したかったのではないか」

 同時に、12月通期の業績予想についても発表し、売上高は引き上げたものの、最終利益の予想は据え置いた。このこと自体、「勝訴の時点で上方修正すればインパクトが大きい」との見立てである。何せ久美子社長、7月初めには22年ぶりにロゴを一新。父娘バトルを彷彿とさせるような「父がすみません」とのセリフが挿入されたパロディーCMも流し、再び各メディアの注目を集めた知恵者である。好決算の発表にも、“次なる仕掛け”があったとしても不思議ではない。

 しかし「訴訟は予断を許さない」と経済記者が言う。
 「父親の主張が認められると、久美子社長は約10%の大塚家具株を父親に渡さざるを得ず、父親の保有比率は約28%に跳ね上がる。断トツの筆頭株主に躍り出るため、今度は久美子社長が会社から丸裸で追い出される。父娘にとっては、まさに“関ヶ原”なのです」

 この裁判、世間では父親有利との見方が強いが、「久美子社長には切り札がある」と大塚家具ウオッチャーは指摘する。
 「父親の株主としての影響力を削ぐ特効薬は、父親に反目する妹や、妹の亭主など自分の身内を対象に第三者割当増資を行うことです。そうすれば、現在18%の父親の保有比率は低下する。一橋大学経済学部から旧富士銀行に入社した才媛で知られる久美子社長のこと、抜かりはないでしょう」

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