防衛省・統合幕僚監部公式ホームページより

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 安保法制をめぐる参院審議でまたぞろ、とんでもない事実が発覚した。自衛隊が安保法案成立前から米軍と一体化して戦闘に参加するためのマニュアルを作成していたことが発覚したのだ。

 暴露したのは、共産党の小池晃議員。統合幕僚監部が今年5月末に「ガイドライン及び平和安全法案について」なる内部文書を作成していたのだが、その中には、「ガイドライン、平和安全法案を受けた今後の方向性」として、「8月に法案成立」とあり、法案成立を前提とした、具体的な自衛隊の部隊の編制まで書かれていたという。

 さらに、新ガイドラインで新たに設けられることになった同盟調整メカニズム(ACM)が常設になるという記述。そしてPKOについても、南スーダンのPKOを年明けから新法制に基づいて運用する、と明記されていた。

 まだ法案が成立しておらず、国会審議の真っ最中にもかかわらず、その成立後の方向性を、自衛隊統幕が議論しているというのは、明らかなシビリアンコントロールの逸脱。小池議員のいうように「戦前の軍部の暴走」を想起させるものだ。

 しかも、前述した文書のACMに関するくだりには、運用面の調整を実施する「軍軍間の調整所」が設置される、と書かれていたという。集団的自衛権容認によって、自衛隊内部では、自衛隊はすでに「軍」になってしまっていたのである。

 この追及に中谷元防衛相は一旦「承知していない」としながら、「同じ表題の資料は存在します」と答弁、しかし、「細部まで特定するには多少時間がかかる」として審議を中断。そのまま、休憩に入り、散会してしまった。

 この事実の危険性をメディアはどこまできちんと伝えるのか、注意しつつ見守りたい。
(編集部)