つ、つらい……

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浅田真央の父親の話、買いませんか?」

 8月3日の午後、ある週刊誌の編集部に、こんな電話をかけてきた人物がいた。声は30〜40代と思われる男性で、名前は名乗らなかったという。

「『週刊新潮』(新潮社)に出ていた暴行事件にまつわることで、ほかでは表に出ていない話だと言っていました。ただ、『金を払ったら重要な書類を送る』の一点張りで、概要すらも明かしてもらえないので二の足を踏んでいたところ、向こうが『ほかを当たるから、もういいです』と電話を切りました」(編集者)

 大半のメディアが沈黙しているが、女子フィギュアスケート・浅田真央の父親であるT氏は5月、名古屋市内の自宅で交際相手の女性を殴ったとして逮捕されていたという。これは新潮が「首をつかまれて突き飛ばされ、よろけたところを髪を引っ張られて頭を振り回され、顔や頭や腹を足で何度も蹴られ、再び髪を持って引きずり回された後、ソファの横に叩きつけられ、上から蹴られました」という壮絶な被害者証言とともに、7月下旬に報道。その後、女性は診断書を公開した。

 ただ、その中身を見ると頭部打撲、頸部擦過傷、右胸部打撲、右季肋部打撲、腰背部打撲と、証言通りの全身への被害が見受けられるが、「全治1週間」とあって、そのダメージ自体は軽いすり傷にも思える程度。暴行自体は許されることではないが、暴行を受けて警察に通報したのが5月22日の午後23時ごろで、翌日には警察に逮捕されており、対応があまりに早い。

 警察は何度かT氏に電話したが応答がなかったため緊急逮捕したというが、T氏はこのとき清掃スタッフとして働く病院で勤務中。電話に出られる状況ではなかった。こうした経緯からは「有名人の親族だから、被害者の周辺で“金になる”と踏んで事件化を進めた人間でもいたんじゃないのか」という見方をする者もいる。前出の編集者もそのひとりだ。

「被害者である交際女性は、以前から暴力に耐えてきたと話しているので、ひそかに警察に相談していて、次に被害に遭ったら事件化しようともくろんでいたのかもしれないですね。Tさんのほうは警察に『女性が凶暴な物言いになった』と言っているらしく、わざと怒らせるようなことをした可能性すらあります。その交際女性はTさんの奥さん、つまり浅田の母親が亡くなる前から付き合いがあったそうで、結婚するしないでモメていたというウワサもありますし……」(同)

 その“ネタ”がいかなるものだったかはわからないが、編集者によると「よほどのスクープでもない限り、浅田のネガティブニュースはやれない」という。

「多くのメディアが沈黙しているのも当然の話で、浅田サイドににらまれたら、今シーズン復帰する浅田の取材はおろか、ヘタすればフィギュアスケート界自体から締め出されかねない。スケートは関連書籍もセールスがいいですし、週刊誌でも特集号は軒並み売れていますから」(同)

 以前、ライバルのキム・ヨナを大々的に特集したフジテレビは、浅田サイドから取材拒否をチラつかせての猛抗議を受け、局の役員が謝罪しにいく事態があったほど。

 もっとも、この暴行事件自体は浅田本人やスケートとはまったく無関係。報道する上での公益性という点では弱く、天秤にかければメディアが沈黙するのも納得だ。ネタ売り男の正体はわからないが、おそらくはほかを当たっても売れなかったのではないだろうか。
(文=ハイセーヤスダ)