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今回は名古屋グランパスを中心としたWEBマガジン「赤鯱新報」から川又堅碁選手に関する記事になります。

【赤鯱短信】愛媛の剛腕・4番ピッチャー川又君。(1051文字)(赤鯱新報)
2015年07月31日更新

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さる7月26日、浦和戦の勝利の余韻もやや残るトヨタスポーツセンターに、剛腕サウスポーが出現した。試合出場組はリカバリートレーニングをこなし、ピッチ内のセカンドチームよりも先に練習が終了。すると小川佳純と川又堅碁が野球のグローブを持ってピッチに現れた。「知哉、やるで!?」。室内にいた小屋松知哉を呼びつけ、まずは軽いキャッチボールから。小川は右利き、川又は左利きで、なかなかの身のこなし。ただし右利き用のグローブしかなかったため、川又のキャッチングはかなりアクロバティックなものだったが。

そして小屋松が合流すると、ピッチの横幅をフルに使い、真ん中の小屋松を中継してのキャッチボールが始まった。ここでも川又は良いボールを投げ、しまいには小川へ直接届く70mの遠投を披露してみせた。「肩いいな!(笑)」という小川の笑い声が響く。

これは良いネタを頂いた、とばかりに練習後、彼ら「名古屋グランパス野球部」に取材を敢行した。小川は「試合?いつやりましょうかね。明日あたりやってるかも(笑)」と上機嫌。小屋松も「いやー、肩が痛いっすね」と肩をグルグル。しかし、川又に話を聞くと他2人とはちょっとレベルが違った。

「オレの強肩見た!?野球は得意中の得意なんだよね。高校の時には遠投130mは投げてたし、野球部のキャッチャーに投げたら『ウチのエースと同じスピード出てる』って言われてた」

遠投130mとな!プロ野球選手レベルの強肩に驚いていると、さらなる衝撃の一言も。

「まあ、センスあるんやろね。元中日の野口(茂樹)さんとキャッチボールした時にも、『お前、球速いな!』って言われたから。『上からやな〜』って返しておいたけどね(笑)。え?なんで野口さんとって? 野口さんは愛媛の出身で、家も近所なんだよね。確か現役復帰しようとしていた頃だった気がするけど......」

まさかのノーヒットノーラン左腕とのエピソードが飛び出し、唖然とするこちらにご満悦の川又。ち、ちなみにやるとしたらポジションは......?

「そんなん、4番・ピッチャーだよ!」
と、言いながら綺麗なフォームでシャドーピッチングを披露する。名古屋のギラギラストライカーは、球界のギラギラ左腕になっていた可能性もあるということか。そういえば昨夏、母校である小松高校の甲子園出場をOBのごとく喜ぶ姿があったのを憶えている。川又の野球好きはこの夏、どのような展開を見せるのか。ひとまず趣味と実益を兼ねて、ナゴヤドームの始球式にはぜひとも登場してほしい。



reported by 今井雄一朗


「赤鯱新報」ではこのほかにも下記の記事などを掲載中です。

【名古屋vs横浜FM】プレビュー:代表組の状態が不透明ないま、チームの総合力が試される。チャンスを得た若手の躍動感にも期待。
http://www.targma.jp/akasyachi/2015/08/10/post3626/

【8/9練習後の選手コメント】小川佳純選手「同じ相手に二度負けないようにしたい」、楢崎正剛選手「ウチにはスーパーヘディンガー田中マルクス闘莉王がいますので(笑)」他(2620文字)
http://www.targma.jp/akasyachi/2015/08/09/post3623/

【8/9練習レポート】非公開練習前最後のトレーニングはセットプレーの守備を中心にみっちりと。西野朗監督「(中村俊輔は)必ず狙ったところへボールが行く。脅威ですよ」(761文字)
http://www.targma.jp/akasyachi/2015/08/09/post3620/