初公開多数!人気陶芸家の個展「没後20年 ルーシー・リー展」を千葉市美術館で

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20世紀を代表するイギリスの陶芸家ルーシー・リー。日本では1989年に開催された展覧会で注目を浴びて以降、ファッション誌などで「憧れのうつわ」として紹介されるように。ファンだというおしゃれ女子も少なくないはず。

2015年7月7日(火)から8月30日(日)まで、千葉市美術館では、ルーシー・リーの没後20年を記念して「開館20周年記念 没後20年 ルーシー・リー展」を開催。今回は、彼女の初期から晩年に至るまで約200点の作品で人生を振り返り、その魅力に迫る展覧会に。

1902年にウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれたルーシーは、ウィーン工業美術学校で“ろくろ”に出会い、陶芸家になることを決意。その後、戦争の影響でイギリスへ亡命し、88歳で倒れるまでロンドンで陶芸家として制作を続けたという。


そんな彼女の作品は、ろくろによって生み出されるエレガントで緊張感あふれるフォルムや、独自の文様の美、そして釉薬のあたたかみのある色調などが特長。その、凛とした存在感は今もなお、多くのファンを魅了し続けている。

展覧会では、展示作品の大半が日本初公開となるほか、新たに発見された、ウィーン工業美術学校に在学中のものを含む初期作品5点も初公開されるとか。

「会場では、彼女のアトリエでの写真のほか、生前に撮影されたインタビュー映像もご覧いただけます」と、広報担当の磯野さん。器について深く知りたい人には、8月22日(土)に開催される市民美術講座「ルーシー・リーのうつわ」への参加もオススメ。作品の魅力や創作の背景についても聞けるそう。


会場には器以外の展示も。色鮮やかな可愛らしい陶製のボタンは、戦争中に陶器を作ることができなかったルーシーが、生活を支えるために作り始めたもの。生活のためとはいえ、洗練されたフォルムと色遣いはセンスにあふれていて、このボタンからインスピレーションを得て、ファッションデザイナーの三宅一生さんが作品を創ったというエピソードもあるほど。


美術館に併設されている「レストランかぼちゃわいん」では、ルーシーが手づくりケーキで友人たちをもてなしたことにちなんで、彼女の得意だったチョコレートケーキとコーヒーがセットになった「ルーシー・リーのおもてなしセット」(680円)も食べられるそう。

陶芸家として、20世紀という時代を生きたルーシー・リーの造形の世界を、さまざまな作品から体感して。

画像上:《ピンク線文鉢》1980年頃 個人蔵 Estate of the artist 撮影:上野則宏
画像中:《線文大鉢》1958年頃 イセ文化基金 Estate of the artist 撮影:大屋孝雄
画像下:《陶製ボタン》1940年代 個人蔵 Estate of the artist 撮影:大屋孝雄