カルシウムには骨や歯を強くしたり、イライラを鎮める効果があることが知られています。カルシウムは、体にとってとても大切な栄養素であると同時に、常に不足しがちな栄養素でもあります。とは言っても、過剰に摂取してしまうと思わぬ悪影響があるので注意が必要です。

カルシウムの1日の耐容上限量は2,500mg

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、1日に必要なカルシウムの量は20代の男性で800mg、30代では650mgです。日本人はカルシウムが不足しがちと言われており、必要な量が摂れていない人が多いのが現状です。カルシウム不足を感じたらサプリメントなどを上手に利用することも大切ですが、1日の摂取目安を超えてやみくもに飲むのは考え物です。大量のカルシウムを摂取することによってカルシウム過剰症に陥ってしまい、さまざまな悪影響があることが分かっています。そのため、1日の耐容上限量は2,500mgと決められています。

怖いカルシウム過剰症の症状

体内のカルシウムが過剰になると、筋力が低下することが知られています。初期の状態では、便秘、嘔吐、腹痛、食欲異常などの症状が現れますが、重症化すると死に至ることもあります。また、血液中のカルシウム濃度が上がると、いわゆるドロドロ血となり、血管が詰まりやすくなります。脳の血管が詰まれば脳卒中の危険が高まりますし、重度のカルシウム過剰では、意識混濁、幻覚、こん睡状態に陥ってしまいます。サプリメントを利用した場合、目安とされる量よりも多めに飲んでしまうこともありますが、それが過剰になってしまうと、とても怖い状態となってしまうのです。

“カルシウムの摂取は食事から”が基本

カルシウム過剰を防ぐためには、できるだけ食事からカルシウムを摂取するようにするのが基本です。カルシウムの多い食品は、牛乳や小魚、緑黄色野菜、ワカメ、ヒジキなどです。これらの食品を積極的に食べているという人でも、カルシウムが不足しがちなのは、カルシウムの吸収率の低さが原因です。そこで、カルシウムと一緒にビタミンDとマグネシウムを摂るのがおススメ。ビタミンDにはカルシウムの吸収率を上げる効果が、マグネシウムには、吸収したカルシウムを全身に行き渡らせる効果があります。牛乳もカルシウムの摂取には効果的ですが、小魚や海草にはカルシウムとマグネシウムがバランスよく含まれているので、煮干しで出汁を取った豆腐とわかめの味噌汁なども、効率のいいカルシウム補給におすすめです。


writer:岩田かほり