知ってた?京都発の衝撃体験「ギア-GEAR-」が、世界の観客に大人気
 京都で、あるエンターテイメントショーが注目されているのをご存じだろうか? 客席数100ほどの小さな劇場から生まれた『ギア-GEAR-』。京都の“新名所”として、いま大人気なのだ。

『ギア』は京都・三条通にあるギア専用劇場(ART COMPLEX 1928)でロングラン上演されているノンバーバル舞台劇だ。

 ノンバーバルと言われてもピンと来ない方がほとんどだろうが、ブロードウェイの「ブルーマン」や韓国の「ナンタ」を引き合いに出せばお判りになるだろうか?

 いわゆる非言語のスタイルをとったパフォーマンスのことを指している。

⇒【YouTube】林海象監督作品 「ギア-GEAR-」プロモーションビデオ http://youtu.be/PqHt1qCzY44

◆マイム、マジック、ブレイクダンスetc.が交錯する

 2012年4月に始まった公演は、今年6月に1000回目の上演を迎えた。来場者数はすでに6万人を突破。いまだ動員は伸び続けている。その人気ぶりは20〜30回劇場へ足を運ぶ熱烈なリピーターがいるほどで、昨今は京都観光ランキングの上位に常に『ギア』がランクインしている。

 キャッチコピーは、「演劇でもない、ミュージカルでもない、サーカスでもない! 日本発! 日本初! 京都で出逢える、感動エンターテイメント!」だ。

 舞台は近未来、荒廃したおもちゃ工場。人間型ロボ「ロボロイド」たちと、かつて工場の製品だった人形「ドール」の心温まる再生の物語。その中でマイム、マジック、ブレイクダンスやジャグリングといった多彩なパフォーマンスが交錯する。

 プロジェクションマッピングやレーザービームなど、最新のテクノロジーで紡ぎ出す光と映像の美しさも見所のひとつだ。

◆廃れた工場のセットに5人のパフォーマー

 以前から私の周りでも話題になっていたが、念願叶ってようやく『ギア』を観に行くことが出来た。『ギア』が世界共通の日本の文化として認識される前に、その顛末を目撃しておきたかった。

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=323294

 画像出典:blog.littlestardweller.com

 会場には迫力のあるセットが組まれており、寂れきった工場を模してある。あちこちにユニークな小道具が配置してあり、あれはどう使うのかしらと考えを巡らせるだけでも楽しい。

 ステージと客席の間には段差がなく、最前列で手を伸ばすと演者に触れられる程の距離感だ。ここでなら誰もが非日常の空間をとっぷり味わうことが出来るだろう。

 客席は多くの観客で埋まっている。若いカップルや外国人観光客・ご年配の夫婦や親子連れなど、幅広い客層が開演を待っていた。

 始まりにはいわゆる「前説」のお兄さんが登場。工場見学における約束事を易しく、楽しく解説してくれる。観客の期待を高める演出はまるで遊園地のアトラクションだ。

 ここには「お高くとまった劇場感」はなく、おひとりさまの私でも安心して過ごせる雰囲気だった。このワクワク感は、最近流行のリアル脱出ゲームにも通じるところがあるように思う。

『ギア』の出演者は5人。

 4人のパフォーマーと「ドール」と呼ばれるヒロインがそれぞれ日替わりでステージに登場する。皆絵本から飛び出て来たような可愛らしいルックスだ。

 レベルの高いパフォーマンス、息のあった掛け合いが終始観客を楽しませる。日によっては微妙に違うパフォーマンスや演者同士のアドリブが見られるのも醍醐味だ。演者たちは縦横無尽に動き回り、時には客席を巻き込んで演技をする。

 上演時間は80分程と意外にコンパクト。誰と来ても気軽に楽しめそうだ。客席は常に笑いと感嘆の声に溢れ、拍手が鳴り響いていた。ときおり私の隣に座っていた小さな女の子が、母親と相づちを打ちながら「みんな上手!すごいね!」と話しているのが印象的だった。

 私も彼女と肩を並べ、まるで子供のようにお話に夢中になった。

 怒涛の仕掛け、五感を刺激する演出。そして大きく動き出す物語。この興奮とため息の出るような美しさはきっとここでしか味わえない。ハイテクで、超絶技巧で世界規模……なのに、優しくて温かいのはなぜだろう?

 ラストには大きな感動も待ち受けている。

『ギア』のパンフレットの<演出>の部分には、「オン・キャクヨウ」の名前がある。これは「御客様」を文字ったもので、実際は架空の人物だ。ここにはお客様の為の舞台を作り続けていこう、という作り手側の気概が現れている。

 終演後には舞台前で自由に写真撮影が出来る時間が設けられている。これもお客様第一主義・サービスの一環だ。私も親切なスタッフの方に写真を撮っていただいた。あなたも思い出の一枚をカメラに収めよう。

 改良を重ね、進化をし続けている『ギア』。今年9月11日からは新バージョン「4.00」の公開を予定している。

◆「ギア-GEAR-」公式ホームページ
http://www.gear.ac/
公演日時などは詳細は上記HPから。
毎月第1土曜日には3歳未満の子供を連れて入場できる「キッズデー」、誕生月にお得に観覧することができる「誕生月プラン」などもある。

<TEXT/室屋和美>