「2015 ロカボグルメフェスティバル」(公式HPより)

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 ダイエットや糖尿病治療などで注目されている「糖質制限食」。従来、糖尿病治療の分野では「ローカーボ」といわれているが、より気軽に糖質制限を行う「ロカボ」という言葉も、最近では登場している。ロカボは、いわゆる「低糖質食」のことを指すこともある。糖質を抑えた食事は、糖尿病の治療食としてだけでなく、ダイエット志向の一般人にまで広がっている。

 そんな低糖質食が最近、進化を遂げている。糖質制限では、ご飯やパン、パスタ、ケーキ類などの炭水化物(糖質)を多く含む食べ物を避ける。そうなると選択できる食品やメニューが限られてくるのだが、もっと楽しく、美味しく味わおうとする潮流になってきているのだ。

ロカボグルメフェスティバルが開催

 糖質制限のグルメ化を象徴する「2015 ロカボグルメフェスティバル」(7月17〜18日)が開催された。「一般社団法人 食・楽・健康協会」が、東京丸ビルで行ったものである。目的は、糖質制限食及び食後高血糖の啓発。有名シェフやパティシエたちを呼び、彼らが監修した低糖質グルメメニューが食べられたり、トークショー、低糖質商品の展示やサンプリングなどが行われたりと、糖質制限食をあらゆる角度から楽しめるイベントになった。

 イベントで提供されたロカボメニューを見ると、グリコの糖質オフのパスタやそばを使用したもの、ラカントSを使った低糖質抹茶ロールケーキ、低糖質フレンチトースト、ローソンのブランパンを使ったサンドイッチなど、いずれもうまく低糖質食材や調味料を利用してアレンジされている。聞いただけで思わず食べたくなるメニューばかりだ。

レストランでのロカボメニュー最前線

 レストランやファーストフードでも、低糖質メニューを提供しはじめている。例えば、モスバーガーの「菜摘」シリーズは、その代表といえる。菜摘とは、従来のバンズの代わりにレタスを利用したもので、パティやトマト、細切りレタスを挟んだもの。特に「糖質制限」と名打っているわけではないが、糖質制限を実施する人たちの間では、人気を博しているという。

 一般的なレストランや専門店でも、糖質制限グルメを提供する動きがある。たとえば、西武百貨店渋谷店にある「ナチュラルダイエットレストランNODO」は、ダイエットメニューを提供するレストラン。全部食べても、わずか500kcalというコースメニューもある。カロリーを気にしている人は、一度試してみたくなるだろう。

 他にも、糖質制限アレンジコースがプラス1000円で楽しめる銀座のフレンチバーや、糖質制限ランチやディナーの楽しめるイタリアンレストラン、低糖質メニューのある中華料理店など、幅広いジャンルで美味しく楽しめるようになった。

 また、糖質の少ない小麦部分を利用した「ふすまパン」の専門店「FUSUBON」(オンラインショップ)も、糖質制限食を実践する人々の間では有名だ。

 パンはGI値が高い食品だ。「GI値」とは「グリセミック・インデックス(Glycemic Index)」の略で、その食品が体内で「糖」に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったもの。糖質を避けるには筆頭の食品だが、ここなら大丈夫。クリームチーズやナッツなどの味付けもバラエティー豊かで、舌の肥えた人も満足できるクオリティとなっている

 いまや、低糖質食もグルメ志向の時代。糖質制限食が注目され始めた、草創期の「選択肢が少ない、地方では購入できない、お店がない......」という状況から考えれば、食事の楽しみも増えた。糖質制限は一過性のブームにとどまらず、健康志向の高い人々から支持され続ける"スタンダード"となるかもしれない。
(文=編集部)