古舘伊知郎氏 自民党・武藤貴也衆院議員をバッサリ「取り上げたくないくらい」

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4日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系)で、古舘伊知郎氏が、炎上騒動の渦中にある自民党武藤貴也衆院議員を厳しく批判する場面があった。

事の発端は、武藤議員が先月30日に自身のTwitter上で、安保関連法案に反対する学生団体「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)の主張を批判したことにある。武藤氏はSEALsについて「『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」と批判し、「利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ」などと嘆いてみせていた。こうした発言には野党から批判が集中している。

しかし武藤議員は、安保法案について「戦争に行くための法案じゃない」と断言した上で、発言の撤回を拒否。ついには谷垣禎一幹事長も「自民党を支える人々の中にも『戦争はこりごりだ』という感覚があることを謙虚に学ぶ必要がある」と武藤議員に釘を差すほどである。

武藤氏の議論を呼ぶ発言は今回が初めてではない。2012年には自身のブログで、日本国憲法が掲げる「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義」の3大原則が、日本精神を破壊してきたと主張している

古舘氏はスタジオで、武藤氏の一連の主張を「申し訳ないけど」と断った上で「取り上げたくないぐらいの気持ちがある」と呆れたような声を漏らした。古舘氏は、武藤議員が「戦争に行くための法案ではない」と説明する一方で、戦争に行きたくないとの主張を「利己的」だと批判する姿勢に矛盾を感じているようだ。

古舘氏は偶然にも同日、朝日新聞に掲載されたアメリカの歴史学者であるジョン・ダワー氏のインタビューに感銘を受けたそう。古舘氏によると、ダワー氏はその中で憲法が戦後70年間守られたのは政治家の対外交渉ではなく、日本国民の「二度と戦争を起こさない」という思いがあったからであり、この思いこそ日本が世界に誇れる「強力なソフトパワー」なのだと主張している。

このコメントに対し、古舘氏は「泣きそうになりました」とこぼし、「外国の方にそう言ってもらえる嬉しさと切なさ」としみじみ口にした。朝日新聞副論説主幹の立野純ニ氏も「私は、こうした言葉を日本の政治家の口から聞きたい。そういう思いがあります」と古舘氏に同意を示していた。

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