フィギュア写真向けRAW現像ソフトRACFiI、ワンフェス2015夏で発売。スポット修整や特定カラー調整

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2015年7月26日(日)に幕張メッセで開催されたワンダーフェスティバル 2015夏より。

市川ソフトラボラトリーが同イベントにおいて税込7000円で限定販売したRAW現像ソフト『RACFiI』は、同社の主力ソフト『SILKYPIX Developer Studio』が搭載している機能のうち、主に人物フィギュアのRAW現像向け機能をピックアップした製品です。特定カラーの色味を変える『ファインカラーコントローラ』や、細部に写り込んだゴミを違和感のないように消す『スポット修整』といった機能を搭載しています。

特にフィギュアのような静物を撮った写真は、撮影時には気付かなかったような細かな埃や微小な汚れが拡大時に目立つことも多く、後から修整するケースも珍しくはありません。極力画質の劣化を抑えて後加工をしたい場合は、RAWで撮影しておいて、調整後にJPEG出力する方法が有効です。
同社ではキャラクターフィギュアの楽しみ方の1つとして"撮って楽しむ"ことを挙げています。例えば購入したフィギュアを単に箱から出した状態で写すよりは、カメラアングルやポージング、ライティングなどを工夫して、できるだけきれいな写真をSNSやブログなどに掲載したいというニーズがありえます。
あるいは、キャラクターの世界観に合わせた背景や小道具などを用意して演出を施し、ジオラマ的に撮影する楽しみ方もあるでしょう。

そうした場合に活躍するのがRAW現像ソフトです。例えば全体の色味は、写真の印象を決定づける大きな要素の1つですが、カメラ内蔵のフィルターや色味調整機能では、思った通りに調整するのは操作という面でもかなり手間になるはずです。RAW現像ソフトを用いることで、撮影後にPCでじっくり意図した通りの表現に調整できるというメリットがあります。

同社のブースでは、演出意図通りのフィギュア写真を作り込む方法をメインに解説していました。上位ソフトの『SILKYPIX Developer Studio Pro6』などから一部の機能を制限しているとはいえ、露出やホワイトバランス、コントラスト、シャープネスの調整やトーンカーブに加えてノイズ、偽色、フリンジ除去、レーティングなど現像に必要な機能は一通り備えているので、普通に使う分には困ることはないでしょう。SILKYPIX Developer Studioとの主な違いは、覆い焼き、HDR、美肌処理、ノイズ付加、プレビュー表示関連機能の有無など。

現在は500機種のRAWファイルに対応していますが、新たに対応機種を追加する予定はないとのことなので、将来にわたり継続してRAW現像環境を構築したい場合は、同社のSILKYPIXシリーズや、アドビやフェーズワンなどが提供しているサブスクリプションサービスを検討した方が良いでしょう。

なお、本ソフトはワンダーフェスティバル2015夏の会場限定で販売され、現在のところ通常販売するかどうかは未定とのこと。RAW現像ソフトは比較的高価になりがちなので、ちょっと本格的にやってみようかな、という層にも手の出しやすい7000円という価格は魅力的です。敷居を下げる意味でも、是非この価格帯でレギュラー販売していただきたいところです。

フィギュアの撮影は、本格的に取り組むと想像以上に繊細な作業です。ポーズやアングルの兼ね合いと構図やピントの微調整、光の当て方、埃の処理など、手を抜いたところは全部写真に写ってしまうので、撮影時に気を遣うポイントはたくさんあります。

それだけに、思った通りの写真にできた時は喜びもひとしお。RAW現像は正解を自分で決める地道な作業ですが、作品を作りこむ独特の楽しさがあります。各ベンダーとも、RAW現像ソフトの体験版を用意しているので、もし興味があれば試してみてはいかがでしょうか。

なお次回のワンダーフェスティバルは、2016年2月7日(日)に開催。開場時間は10〜17時。入場料は2000円です。