Doctors Me(ドクターズミー)- 【医師解説】妊娠したら葉酸!と言われるけど、本当に安全…?

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妊婦さんになったら「葉酸(ようさん)」を!とよくいわれていますが、それまであまり耳慣れない栄養素のため、サプリメントを摂取することに違和感を感じる方もいるようです。
そこで今回は、葉酸の必要性と安全性について医師に解説していただきました。

■ そもそも葉酸って何?

葉酸とは字のごとくほうれん草など葉物野菜に多く含まれるビタミンBの一種でビタミンMといわれることもあります。
葉酸は体の組織細胞の成長と機能を正常に保つのに必要で、特に赤血球の正常な形成、成熟に関与するもので、不足すると赤血球の粒が大きいタイプの貧血を起こしたり、神経障害などを起こすことが知られています。

■ 妊婦さんが葉酸を摂った方がいい理由とは?

妊婦さんが葉酸を摂った方がいい理由は、近年になって二分脊椎という胎児の奇形のリスクを減らすことが分かったためです。

二分脊椎は胎児がまだ小さいときに体が作られていく中で神経管というものができていきますが、これがしっかりと閉じないという障害がおきることで見られる脳・脊髄(脳につながる太い神経)の奇形で、多くの場合に生まれてきた赤ちゃんは排尿機能の障害を伴います。二分脊椎の部位によっては脚の変形や運動障害・麻痺などが見られることもあります。

この二分脊椎を予防するためには、妊娠前1ヵ月から妊娠3ヵ月までサプリメントで1日0.4mgを補うことが厚生労働省からも勧められています。常に飲み続けることは現実的ではないので、妊娠が確定してから飲み始めても問題ないでしょう。

■ 摂取し過ぎたらどうすれば?

ビタミンは水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられます。
脂溶性ビタミンは脂質に溶けるビタミンでビタミンD、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンEがあります。これらは体の脂質に蓄えられるので多く摂りすぎると過剰症という有害な状況を引き起こします。
たとえばビタミンAの過剰症ですと
・食欲不振
・嘔吐
・めまい
・ものが二つに見える
・腕や脚が痛みを伴って腫れる
・脱毛
などの症状が見られます。

ビタミンBは水溶性ビタミンに属しますので多く摂りすぎても蓄積はされず尿とともに排泄されると考えられています。

そのため例えサプリメントで摂りすぎても有害なことは特に起こらないと考えられます。
医薬品としての葉酸もありますが副作用として消化器症状(食欲不振、悪心等)、アレルギーによる紅斑や痒みやだるさ、むくみ、体重減少などの記載はありますがその頻度は少なく、重篤なものは基本的にはほとんどありません。

【医師からのアドバイス】

葉酸は安全性の高い普通の食品にも含まれる成分で、その実績も積み重なっていますので、安心して摂取してくださいね。