東アジアカップの開幕を翌日に控え、31日には男子各チームの公式記者会見と公式トレーニングが開催された。

開幕の前日は、どの大会もまだ混乱しているのが常。各会場の開幕初日まではトラブルが続き、大会が終わるころにやっと落ち着く。

だが、今回の混乱は予想以上のものとなっている。まず取材の許可が下りたのは開幕の3日前。そして31日、15時過ぎに身分証を取りに行ってみると「まだできていないので、明日来てくれ」と言われた。

身分証がなければ記者会見にも出られないし、公式トレーニングを取材することもできない。「それは困る」と粘ると、しばらくして「じゃあ記者会見場に入れるから」と通してもらえた。

記者会見場に設置されている作業スペースは1人ずつ区切られたボックスになっており、これまでで最高の環境だと言える。

ところが、wifiは飛んでいてもインターネットに接続できず、17時過ぎになってやっとネット環境が整った。

そのうち「身分証明書ができてきた」という話が伝わってきたので受け取りに行くと、多くの記者の写真が間違っている。他人の写真を使った身分証明書になっているのだ。これでは身分証明書にはならないと思うのだが……。

立派な記者ブースも、数えてみると数が足りない。どうやら申請者に対して半分の数しか用意されていないようだ。カメラマン控え室も狭く、溢れてしまうことは間違いなさそうだ。

大会運営についての問題点は以前の記事で伝えたが、公式練習は本番とは別のグラウンドだった。つまり各国代表チームは、試合をするピッチで試合当日まで練習できないことになる。芝生の保護が目的とみられるが、9日間で12試合を同一ピッチでおこなうというのも無理というものだ。

せめてもの救いは、ボランティアの人たちがとても親切で親身になってくれること。そのホスピタリティがなければ、すぐに日本に引き返したほうがいい気がする大会だ。

【日本蹴球合同会社/森雅史】