角山智氏
◆マイナーな銘柄のなかでも成長性と安定感を見極めろ

 融資産約1億円を有する個人投資家の角山智氏が、初めてニトリ(現ニトリHD)の株を買ったのは’96年の秋のこと。当時は札幌証券取引所にだけ上場する銘柄で、創業地の北海道を除けば知名度も低かった。

「家具業界は商品の回転に時間がかかり、儲けにくい業態ですが、そんななかでもニトリは生産性の高い競争相手が少なく、勝ち抜く会社に見えました」

 それから大化けしたのは言わずもがな。では、まだマイナーな銘柄から有望株をチョイスするにはどうすればいいのか。角山氏には銘柄を選ぶ際、2つのパターンがあるという。

 まずは「成長性」だ。角山氏が「実は以前、建築資材メーカーに勤めていてこの業界には詳しいのです」と前置きしつつ推すのは、建築資材商社のサンワカンパニー。多種多様な建築資材をネット通販する会社だ。

「今のところ大きな競合がなく、化けてもおかしくないと期待しています」

 また、アメイズは九州を中心にホテル約60店を運営する企業で、アメリカのモーテルのように、郊外のロードサイドに集中立地させている。主要駅前など一等地に出店する大手ビジネスホテルと一線を画した内容だ。

 2つ目は、ビジネスモデルがわかりやすいB2C業態で、安定的な成長が期待でき割安な有配銘柄だということ。

「ネット関連やバイオは業界全体が伸びるのは確かでも、どの銘柄が勝ち抜くかを事前に予想するのはなかなか難しいものです。買ってみると、値動きが激しくしんどい思いをすることも多い。その点、あえて“ローテク”な小売業などビジネスモデルがわかりやすい銘柄を選ぶことが多いですね」

 そんな銘柄の代表例がハードオフコーポレーション。オーディオ、衣料品、家具など幅広い中古品を販売する店舗を全国展開し、株価も堅調だ。進学塾のステップは人口増が続き、比較的豊かな世帯が多い神奈川県中西部に運営する塾を集中立地させている。

 また、今では安定業種であるインターネット・サービスプロバイダーでは朝日ネットを推薦。「急激な成長は期待しにくいが、そのぶん安定感はある」と角山氏。二刀流で勝負だ。

◆サンワカンパニー(東マ・3187)659円/100株
【最低購入金額】6万5900円
【目標値】936円
【買い時額】468円
【損切り】421円
【PER】37.37倍
【PBR】7.04倍
【配当利回り】0.30%

タイルや床材、建具といった建築資材をネット通販する会社。「建築資材業界ではメーカーの商品は特約店、二次卸を経て、工務店に届きます。流通が複雑で価格も不透明なのです」そんななか、同社のサービスは小さな工務店には安く仕入れられるメリットがあるという。’13年9月に東証マザーズに上場したばかり。ただ、創業社長に代わり就任した2代目社長の力量に不確実性も?

◆アメイズ(福証・6076)717円/100株
【最低購入金額】7万1700円
【目標値】1306円
【買い時額】653円
【損切り】587円
【PER】6.18倍
【PBR】1.83倍
【配当利回り】2.78%

「あえて出店コストが安い郊外のロードサイドや、主要駅からいくつか離れた駅前を選んで出店しています。ホテル周辺に飲食店があまりないので、客はホテル内に設けた飲食店を利用する。その売り上げも期待できるというわけです」 穴見保雄社長はファミリーレストラン「ジョイフル」の創業者。全国チェーンを育て上げた経営手腕は抜群だが、79歳という年齢がリスク要因か?

◆ハードオフコーポレーション(東1-2674)1304円/100株
【最低購入金額】13万400円
【目標値】1668円
【買い時額】1112円
【損切り】1001円
【PER】13.34倍
【PBR】1.47倍
【配当利回り】2.68%

本社は新潟県新発田市。全都道府県に700店以上を構える。「消費税が上がった後も根強い中古品需要を取り込める業態です。以前は身に着ける衣料品の中古を嫌がった消費者も、だいぶ変わりました。今後もこのトレンドは続くと思います」株価は’14年5月22日からの1年間に1.6倍に跳ね上がったが、PERは14倍程度とそれほど高くなく、配当利回りも2.68%と悪くないのも魅力だ。