Doctors Me(ドクターズミー)- 【DNA Diet and Lifestyle】vol.10: ガンになりやすい遺伝子=ガンになる、ではない。

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2人に1人がなる病気、ガン

今回は日本人の2人に1人がなるガンについて考えてみましょう。

ガンは細胞の中の核や、ミトコンドリアというところにあるDNAという遺伝子に傷が付いて元に戻らなくなったことに端を発する病気です。設計士であり大工さんでもある遺伝子が傷つくと、当然働きも変になってしまいます。
例えば体にとって有毒なものを作ったり、必要なものを作らなくなったりするわけです。

ガン細胞は5分で出来る!?

さて、遺伝子に傷がつく原因は、様々な発ガン物質です。
放射性物質やタバコは誰もが知る発ガン物質ですね。この変化はたった5分程度でも起きてしまうと考えられています。つまり、ガン細胞はあっという間にできてしまうのです。

でも、そのガン細胞がすぐにどんどん増えていくわけではありません。
警備兵とも言える免疫機構に目を付けられ、大多数のガン細胞はたくさん増える前に処分されてしまうのです(ガンの免疫療法とはこれに注目した方法ですが、そもそも免疫がしっかりしていればガン細胞が増えないわけで、既に増えてしまった人に効くのかは若干疑問です)。

逆に警備兵がボーっとしていると、ガン細胞に生き延びるチャンスが出てくることになります。

ガン細胞が成長しやすい環境

でも、例え警備兵の目をかいくぐれても、条件がそろわないと増えません。
植物だって種をまいただけでは増えません。土、水、光、適切な温度などが必須ですが、ガン細胞だって、成長するのに必要な条件があるのです。
なんと言っても栄養。そして、成長を促してくれるような物質もたくさんあればあるほどガンは大きく成長できるのです。また、核の中の遺伝子異常だけでなくミトコンドリアの遺伝子異常も起きるとガンとしてさらに成長しやすい傾向があります。

かくして、敵が少ないとか、栄養がたくさんある、といった環境が整うと、ガン細胞が長い間かかけてじわじわと増えていきます。この間、数年から数十年と言われています。
もし、あなたが30歳でガン細胞が出来たとしても、それが見える大きさになるまでに30年かかったら、60歳でガンが見つかる、と言うわけです。

歳をとるほどガンが見つかりやすいのはこれが理由の一つです。

ガンになりやすい遺伝子=ガンになる、ではない

このようにガンは遺伝子変異で始まります。また、生まれつきガンになりやすい遺伝子を持った人もそうでない人もいます。

でも、幸いガンになりやすい遺伝子を一つ持っていたからといってすぐにガンになるわけではありません。例えば遺伝性の乳ガンは3%程度で、残り97%がもって生まれた遺伝子とは関係ないのです。血縁者にガンの人がいても、幸いなことにそれほど心配する必要はないと言うことになりますね。

〜医師:松本 明子〜