中国の軍事情報サイト「軍事区」は27日、「1200機の『J−10』が中国空軍に配備。日本の戦闘機をたやすくロックオン」と題する文章を掲載した。)(イメージ写真提供:(C)Igor Dolgov/123RF.COM。J−10による曲技飛行)

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 中国の軍事情報サイト「軍事区」は27日、「1200機の『J-10』が中国空軍に配備。日本の戦闘機をたやすくロックオン」と題する文章を掲載した。

 文章は「J-10(殲-10)」戦闘機について、西側では一般的にイスラエルが試作した戦闘爆撃機「ラビ」のコピーと言われていると紹介した上で「多くの改良がなされており、ラビからJ-10の性能を推測することは不能」、「重量や性能パラメータなど、公開されたデータから知ることはできない。依然として国家機密に属する情報」と説明した。

 「J-10」シリーズの発展については初期型の「J-10A」、複座式の「J-10S」、アクティブレーダーホーミング中距離空対空ミサイルの「PL-12(霹靂-12)」の搭載が可能になった「J-10B」が存在と説明。さらに発展させた「J-10C」も開発中と論じた。

 J-10Bについては、電子戦に対応するシステムも備えており、米国の「F-16」を改良した日本の「F-2」も「楽々とロックオンできる」と主張。

 J-10Bの配備状況としては、同機が配備される飛行連隊は、1連隊あたり24機を保有することになると説明した上で、同機を生産する「成都132廠」の組み立て棟の増築状況などから、2015年内の完成を目途に、現在は第3、4連隊を組織中との見方を示した。

 中国ではステルス戦闘機の「J-20」や「J-31」を開発中だ。文章は、「J-10」シリーズについて、最終的には1200機生産されるとの見方を示し、「J-11D」とならんで「J-20」や「J-31」の配備前の時期における中国の主力戦闘機になると説明した。

 文章は、中国の戦闘機開発について「エンジン以外は、すでに世界の先進レベルに到達した」と主張した。(編集担当:如月隼人)

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◆解説◆
 中国では武器命名に際して自国語、つまり漢字を用いる。国外では、漢字のローマ字表記を用いて表す場合が多い。空対空ミサイル「霹靂-12」の「霹靂」は、「突然にとどろく雷鳴」のこと。日本語では「青天の霹靂(へきれき)」などの形で用いられる。「霹靂」の現代中国語読みは「ピーリー」。古い中国語の発音は「ペクリク」に近い音だ。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)Igor Dolgov/123RF.COM。J-10による曲技飛行)