居酒屋・山州屋の店内はネクタイ姿のサラリーマンで混みあっている。

オジサン とりあえずビールにしよう。
デスク そうですね。
 さっきの話の続きだけど、民営化されたらかなりの数の郵便局員がリストラされたりするんだろ?
 現在、郵政公社には27万人の職員がいるんですが、郵政が民営化されれば、彼らはみんな民間会社のサラリーマンになるわけです。これで、国家公務員が一気に約3割減って、「小さな政府」が実現する、ということが強調されています。
 民間企業になれば、リストラしやすくなるってわけね。
 先輩は、どうしても「リストラ」させたいんですか?
 そうじゃなくて、郵政民営化は職員に「痛み」を伴うんだということをいいたいのさ。
 民営化後の経営者の経営判断で「リストラ」するっていうこともありうるでしょうね。ただ、今回の郵政民営化の基本原則のなかに「雇用配慮」ということがうたわれているようだし、竹中大臣も「組合とじっくり話し合って……」なんていっていますから、「民営化=リストラ」なんていうことにはならないと思いますよ。
 あまいな、オマエさんは。そんなことをしてたら、民営化後も効率的な経営ができないじゃないか。
 まぁ、そうですが……。

ユニバーサルサービス

 たぶんそうなると思うよ。次に、サービスを受ける側のことだけど、過疎地へのサービスはどうなるんだい?
 ユニバーサルサービスのことですね。  
 ユニバーサルサービスねぇ。また横文字だよ。オマエさんは昔から横文字を使うのが好きだったけど、正しい日本語を使わなくちゃダメだぜ。
 お言葉ですが、経済財政諮問会議でも、「ユニバーサルサービス」以外に適当な言葉はないっていう結論だったらしいですよ。去年の夏頃の会議だったと思うんですが、奥田さんが「日本語でなんだかよくわからない」というようなことをいい、小泉さんが「公平にあまねく」ということで「全国津々浦々サービス」だといったところ、牛尾さんが「『公平にあまねく』は大正2年の言葉だ」なんていっているんです。
 よく覚えているね。つまりは、野中の一軒家だろうが山ン中だろうが、ハガキ1枚50円、封書1通80円で届ける、それがユニバーサルサービスだってことね。
 そのとおりです。しかし、たとえ民営化しても、郵便だけではなくて、金融(貯金)や保険(簡保)でもユニバーサルサービスが必要だという意見も根強くあるようです。
 なるほど。オマエさんはものしりだね。(つづく)