【インタビュー】三浦春馬「過酷な現場…。癒しはハーブティー」
全世界累計発行部数5000万部を誇る諫山創の怪物級人気漫画「進撃の巨人」。小説、TVアニメ・映画などのメディアミックス展開が繰り広げられる中、遂に実写映画が実現。主役エレンを務めるのは、本人も原作ファンと公言する三浦春馬さん。
そんな三浦さんに、超人気漫画作品を演じることの思い、撮影現場の苦労話などを伺いました!

『“進撃の巨人の世界の中で生きられるんだ”という喜び』


S__6685023――超人気漫画の実写化ということでオファーが来たときの感想、主役を務めることへの思いを教えてください。

三浦:「進撃の巨人の実写化が動き出している」という噂をお話をいただく1年半前くらいから耳にしていたんです。マネージャーから台本を渡された時は「まだ撮ってなかったんだ!?」という驚きが大きかったです。自分は20歳を超えていたし漫画の年齢設定と違っていてビックリしましたけど、同時に原作の大ファンだったので映像の中で立体機動装置を使って空を飛びまわれるというのは楽しみでした。

――最初からエレン役を、ときたのですか?

三浦:「最前線でやってくれ」…とだけうかがっていました。
自分の記憶が正しいかどうかわからないですけど…お話をいただいた時にはエレンを主人公に置くかはまだ決まっていなかったみたいなんです。台本の決定稿もなくて…。「進撃の巨人の世界の中で生きられるんだ」という喜びはありましたが細かい設定はまだない段階でした。

――プレッシャーもありましたか?

三浦:そうですね。「世間の皆さんはどう感じるだろう」とは思いました。



――ちなみに、漫画を読んでいらっしゃった時に“思い入れがあったキャラクター”はいましたか?

三浦:誰だろう…。…ミカサかな。「この世界は残酷だ」とか印象深い言葉を言ったり、人間離れしている部分が多かったりするんですが、一番人間らしい感情を持ち合わせている人物だとも思うんです。冷静なんだけどきちんと自分の感情を持っている…。そういった彼女の感情が僕はすごく好きですね。


『映画のエレンは、まっすぐだからこそ青臭く見える』




――では今回の映画でのエレンを三浦さんはどのようにとらえましたか?

三浦:「自分の今いる現状に漠然と満足していない」「何につき進んでいったらいいのかわからない」ということが映画では原作よりも強く描かれているように思います。映画のエレンは何かを達成しようとする強い気持ちが根底にはあるんだけど、まっすぐだからこそ青臭く見えてしまうんです。

――今回はかなりアクションシーンがありますが、体作りなどはどのようにされましたか?

三浦:ワイヤーアクションをかなり多用するということだったので、どんなオーダーや変則的な動きにも対応できるように外側の筋肉ではなく「内側の体幹」をトレーニングして鍛えました。ワイヤーアクションを今まで経験したことがなかったので、現場でもトレーニングをしていました。
「やらないより、やったほうが不安要素が減っていく」というのはわかっていたから、「余計な不安」という感情をぬぐうためにも、トレーニングは頑張りました。


『巨人の口の中で食べられてしまいそうなシーン…ローションまみれになりながら演じてました』


S__6685023――体も作りこんで挑んだワイヤーアクション。「立体機動装置を付けて飛びまわれる楽しみがあった」ということでしたが、初めて飛んでみた時の印象はいかがでしたか?

三浦:それがどのシーンで初めて飛んだのか覚えていないんです(笑)。ワイヤーアクションって吊られているから、自分1人では全く動かなくて、アクションコーディネーターの方がひっぱってくれないと躍動感もでない。だから芝居だけでは形にならなくて、スタッフのみなさんと呼吸を合わせるために練習を何度もしました。スピードのある撮影の中、「目の芝居もして」とも言われたりしたので、うまくいかない時はうまくいかなかったし、いろんな所に意識を向けないといけない現場でした。その分、大変な時間をみんなと共有した濃い現場でもありました。

――台本を読んだ時と、完成した映像とのギャップも大きかったのでは?

三浦:「特撮」なので想像を超えることの方が遥かに多かったですね。大体がそうでした(笑)。僕達は“グリーンバックと絨毯”という環境の中で演じていたので、「見えない場所で、見えないものと戦っていた」わけなんです(笑)。なので、完成作を観た時は、お客様が観て感じる「進撃の巨人」の感動とは全然違う種類の感動もありました(笑)。例えば、巨人の口の中で食べられてしまいそうなアルミンを救出しているシーンも、「すごく巨大な歯のない入れ歯」の中で、ふたりで(ヨダレにみたてた)ローションまみれになりながら「アルミン!」「エレン!」って演じていました。そんな状況での芝居だったので、映像で巨人の歯が描かれているのを観ただけで感動するんです。何もない状況で演じていたのに出来上がりがこんなにすごくて…いかにすごい現場だったかということを知ってもらいたいです。


『見えない相手との芝居…"人と人との演技"よりも難しい部分があった』


S__6685023――お話を聞いてるだけですごく過酷そうな現場ですね。「見えない相手」と芝居をする上で、監督はどんな手助けをしてくれたのですか?

三浦:プロットでかなり細かい絵を描いてくれたり、特撮チームが素材をiPadで見せてくれたりしました。「すごい毛深いです!」とか「すごい体臭がします!」とか監督の中の巨人像を遠くから大きな声で言ってくれたりしていました。それでも出演者同士が驚いたりタイミングを合わせたりするのは難しかったです。音が出せないから、レーザーポイントが動いたらみんなで驚くというような芝居もしていました。目線合わせも時間がかかりました。みんな同じ方向に目線を向けているはずなのに合わないんです。その点では“人と人との演技”よりも難しい部分がありました。

――観客の方にはどのように見てもらいたいですか?

三浦:「進撃の巨人」をエンターテイメント作品として楽しんでいただくことにつきますね。この映画に描かれた世界観が、夏休みの一大イベントとしてみなさんの心に残ってくれたら嬉しいです。

『今はスーパー銭湯に"こっそり"行くのにハマってます(笑)』




――最後に「Peachy」とは“ごきげん”“HAPPY”という意味のスラングなのですが、撮影現場での三浦さんのHAPPYの源ってなんでしたか? 今現在のごきげんアイテムも教えてください!

三浦:撮影当時、癒されてたのは……「ハーブティー」にハマってましたね。
育てるとかではなく、パックで売っているミントティーとかいろんな種類を自分で買ってブレンドしたりして飲んでいました。でも今は全然飲みません(笑)。
今は銭湯やスーパー銭湯に行くのにハマってます。1人で行くことが多いですね。おすすめは……言えませんよ。だってこっそり行きたいから(笑)。

「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」は8月1日・9月19日連続公開。
「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」公式サイト:http://www.shingeki-seyo.com/

撮影:椿孝
取材・文:木村友美
制作・編集:iD inc.