88kmマラソンの裏では、ニコ生主とのひと悶着が繰り広げられていた

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フジテレビ系特別番組「FNS27時間テレビ2015」で見事88キロマラソンを完走したお笑いコンビ「オアシズ」の大久保佳代子さん(44)。猛暑の中で熱中症になりかけながらも頑張る姿に、相方の光浦靖子さんも涙を浮かべながらゴールを見届けた。

実は大久保さんの88キロマラソンを巡ってネットでも一つのドラマがあった。「ニコニコ動画」の生主(ユーザー生放送の配信者)が、大久保さんがズルをせずに本当に88キロを走り抜くかどうかの生実況をしていたのだ。そして最後にはあっと驚く結末を迎えることになる。

途中で断念「みなさんの期待に応えられずに、すいません」

27時間テレビの大久保が88キロを不正してないか体力があるかぎりお台場からできるだけニコ生1の体力王が走って頑張る」

そう宣言して2015年7月24日に生放送に挑んだのが横山緑さん。大久保さんのスタート地点が明かされていなかったため、タクシーに乗って捜索した。運よくリハーサル場所を見つけ放送したが、警備会社の担当者から「勝手に映してはいけない」などと遮られた場面も。いよいよ大久保さんが走りだし、その後を追いかけた。

警備員からマークされ続け、「離れるように」「ここを通るな」と注意される。公道で撮影して何が悪いのか、と警備員と言い合いになり、「あなたのやっていることは我々への業務妨害だ」などと諭されると、横山さんのテンションはダダ下がりとなった。横山さんは、

「申し訳ありませんでした。なんか、じゃまして。あなたの勝ちですよ。(自分は)口が弱いもので」

と謝った。大久保さんの姿はなく、

「みなさんの期待に応えられずに、すいません」

と生放送の視聴者に謝罪した。大久保さんの走りが始まってからあっという間の出来事だった。

ただし、これから一つの「事件」が生まれる。横山さんは生放送で、テレビ局スタッフと警備員が車に乗って移動したと実況したのだが、大久保さんが車に乗って移動したとネット上で間違って伝わり、「大久保が車でワープ」などとちょっとした騒ぎになった。

これで大久保さんの追跡は終了したかに思われた。しかし、横山さんの意思を継ぐ生主が現れる。「はしもと」という「ニコニコ動画」では知られた人物で、乗用車で生放送しながら大久保さんの行方を捜し発見する。

「大久保さん頑張ってください!」

と車内から声を掛けると、

「ありがとう」

という声が返ってきた。車は先回りし大久保さんが通る道の横にカメラをセットし待っていると、警備員が現れた。「単なるファンなんで・・・」などと誤魔化しながら、数人のスタッフに囲まれて走っている大久保さんらしき人影の撮影に成功した。これから不正を監視する本格的な追跡が続くと思われたのだが・・・。

「ニコ生がテレビを超えた瞬間である」!?

テレビ放送が開始されてから約5時間後の夜の11時過ぎ、大久保さんが休憩所から出てきて歩道でマラソンを開始した直後に、一人の男性がいきなり背後から現れ、大久保さんと並走をし始めた。2人の体は何度もぶつかり大久保さんは少し嫌そうな顔をした。男性は「はしもと」さんだった。フジテレビのスタジオ内でも何が起きたのかと騒然となり、司会の岡村隆史さんが「あれ誰や?横の。誰?」と声を挙げた。「はしもと」さんは10秒ほどでフェードアウトし、岡村さんは再び「変な奴映ってたね」と話題を振った。中居正広さんが明石家さんまさんに「さんまさん、静かでしたよね」と聞くと、さんまさんは「どう絡むねん!?」面倒くさそうに返した。

これは「ニコ生」の実況を見ていた人でなければ何が起こったのか全く分からない事態だ。ネットの一部では、

フジテレビの時代オワタwwwwww」
「ニコ生がテレビを超えた瞬間である」

などと大騒ぎになった。「ニコ生主の売名か、ゲスいな」「ニコ生主で真似する奴が出て来る」などという批判も出た。一方で、あれほど厳しい警備をしていたフジテレビなのに、なぜ「はしもと」さんの並走を阻まなかったのか、侵入者をカメラアングルに入れたのはなぜなのか、と首を傾げる人が多く出たのも事実だ。