世界初の電子ペーパー道路標識をシドニー市が導入。日程や時間帯で内容変更

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オーストラリアのシドニー市が、E-Ink で表示を切り替えられる道路交通標識の運用を開始しました。この標識はスロベニアの Visionect が開発したもので、3G 回線で表示内容を自由に変更できます。 
E-Ink は電子ペーパーのひとつ。同じ表示のままならばほとんど電力を消費しないのが利点です。一般的には Kindle などの電子書籍端末や、小売店の値札などに使われています。表示の書き換えに時間がかかるため、動画などの再生には向きません。

一方で、長時間同じ表示をする用途はE-Ink がもっとも得意とするところ。そのため、時間帯によって駐車禁止や進入禁止といった区分がある場所に使われる標識などは最適な用途と言えるかもしれません。

Visionect がシドニーに導入した E-Ink 標識は、3G 回線を通じて表示する内容を受け取ります。設定により時間帯ごとに表示を切り替えることも可能です。電力は標識の裏側に設置したソーラーパネルによって賄われ、外部の電源を必要としません。このため、不意に停電が発生したとしても問題なく動作します。

E-Inkはみずから発光しない反射式のため、陽の光がない夜間はそのままでは見えません。このためソーラーパネルの電力を蓄え、夜が明けるまではフロントライトが点灯する仕組みになっています。
 

 
シドニーのジョージストリートで実施したテスト運用では、大きなスポーツの試合やコンサートといったイベントの際に、路上駐車の車をレッカー移動する時間帯を表示しました。通常なら立て看板などの設置と撤去が必要になるかもしれない場面ですが、15か所に設置した E-Ink 標識がその役割を果たし、うまく機能していたようです。

ちなみに、表示内容の書き換えには3G 回線を利用するものの、外部からのハッキングによって勝手に操作されては困ります。このため Visionect ではあらかじめ外部侵入対策を施したほか、標識そのものも盗難に合わないよう設置場所にも気を配ったとのこと。