「インサイド・ヘッド」5つの感情が選ばれたわけ、候補はたくさんいた。

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ディズニー/ピクサーが贈る待望の最新作「インサイド・ヘッド」。本作では5つの感情が主人公という斬新な設定でも関心を集めているが、人間の感情を、なぜ“5つ”として描いたのかも気になるところだ。このたび、そんな疑問を解き明かす、心理学者とフィルムメーカーのコメントが到着。また、製作段階で存在した“意外な”感情も明かされた。
到着したのは、映画のリサーチの過程でフィルムメーカーに知識を授けた、カリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部の心理学名誉教授のポール・エクマン博士と、カリフォルニア大学バークレー校で心理学の教授を務める傍ら、バークレー・ソーシャル・インタラクション・ラボを指揮しているダッチャー・ケルトナー博士両名の、感情に対する分析とコメント。

エクマン博士は、今回の感情たちのセレクトについて「人の感情の数は、研究者によってその解釈が異なり、その説は4〜27まで様々です。ケルトナー博士の研究では、退屈、軽蔑、困惑など21の感情が提示されています。つまりキャラクターの候補はとてもたくさんあったわけです」と語る。

実際のところ、その道のプロである心理学者をもってしても、感情の正確な数はわかっていないというのだ。人間の頭の中の複雑さが垣間見えるエピソードであるが、その中から5つが選ばれたことに対して、博士は「最終的に選ばれた5つの感情たちは、ほぼすべての研究者たちが感情の候補に挙げているもの」だという。本作に登場する5つの感情たちのセレクトが、事実に基づいた選択であることを裏付けた。

では、フィルムメーカーの視点ではどうなのだろうか。「トイ・ストーリー」をはじめ、多くの作品を手がけ、本作ではプロダクション・デザイナーを務めたラルフ・エグルストンは「一時はもっと多くの感情、別の感情たちがいて、彼らが登場したり、もっと細分化されていたりしました」と振り返る。

また、監督を務めるピート・ドクターは「試しにプライドを加えてみたり、他人の不幸を喜ぶ感情のシャーデンフロイデも試してみました」と、本作には登場しない意外な感情たちも製作段階では候補に入っていたことを明かした。

しかし、ストーリーを何度も練り直す中でそれらの感情は削ぎ落とされていったそう。ドクターは、「あらゆる可能性を試してみて、最終的にストーリーに不可欠な5つの感情に落ち着いたのです」と力強く語り、映画のストーリーに自身を覗かせた。

こうしたコメントから、徹底したリサーチの果てに、心理学者も納得するリアリティと、フィルムメーカーのこだわり抜いたストーリーを両立させる5つの感情達が選ばれたことがわかる。

映画「インサイド・ヘッド」は大ヒット公開中。