中華料理に独特の風味と香りをつけるスパイス八角(はっかく)は、五香粉の主な材料です。八角状の星型をしているのがその名前の由来。特に四川料理で多く用いられます。ヨーロッパでは、スターアニスと呼ばれて、アニスの代わりにスパイスとして使われます。漢方では、おなかを温めて、気がよくめぐるようになるので生理痛など体の痛みを緩和して、胃腸を整える効果があるとも。八角の持つ健康効果についてまとめてみました。

香り成分リモネン&アネトールが血行・消化促進

八角の果実には精油が含まれます。精油に含まれる主成分アネトールは八角の独特の香り成分。分子構造がエストロゲンという女性ホルモンに似ています。エストロゲンと同じようなはたらきを持っていて、血行を促進し、体を温めて生理前症候群(PMS)や生理不順、更年期障害などを緩和する作用があります。もうひとつの香り成分リモネンは、交感神経を刺激することによって血行を促進。血流がよくなることで冷え症が緩和。利尿作用もあり、体内に必要のない水分を排出してむくみを解消します。リモネンやアネトールには、消化活動を活性化させるはたらきも。腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になり、腸内ガスを排出するので、便秘を改善して、おなかが張るのを防止します。

夏の疲れを取るピネン

八角に含まれる香り成分ピネンは、モノテルペン炭化水素(モノテルペノイド)類の一つで、松脂や松精油の主成分です。ピネンには神経の興奮を抑える効能があるので、ストレスがたまったり、イライラしたり、不安感があるときには摂るとよいでしょう。風邪予防の効果や抗炎症作用、組織再生作用なども期待できます。ピネンは、ローズマリー、グレープフルーツ、レモン、青じそなどにも含まれるので食事に取り入れてみてください。

暑い日が続くと食欲不振や夏バテになりがち。八角を使った中華料理を食べて、まだまだ続く暑さを乗り切りましょう。


writer:松尾真佐代