Doctors Me(ドクターズミー)- 【DNA Diet and Lifestyle】vol.15: 遺伝子組み換え食品、は安全?危険?〜その2

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認可されている遺伝子組み換え作物

現在流通している遺伝子組み換え作物(GMO)にはどんなものがあるかご存じですか?
日本では平成24年3月で、食品は以下8作物(全169品種)
・大豆
・じゃがいも
・なたね
・とうもろこし
・わた
・てんさい
・アルファルファ
・パパイヤ
と、その他添加物15品種の販売・流通が認められています。[※1]

平成27年1月15日に、厚労省が安全性審査の手続きを経たと公表した遺伝子組み換え食品を調べてみると[※2]、食品8作物(全299品種)のうち、高オレイン酸形質、ステアリドン酸産生、高リシン産生などのやや特殊な例(10種類以下)をのぞき、大多数は
・ 害虫抵抗性
・ 特定の除草剤耐性
の遺伝子組み換え食品です。

10社程度の除草剤を売る会社が、GMOを開発して売っているというのが実質的な構造です。

遺伝子組み換え作物の安全性

さて、この遺伝子組み換え作物の承認に関して、厚労省は様々な実験データで安全性を確認したものに限る、としていますが、世界的には安全性を懸念する実験データもあります。

例えば、
・ラットに商業化されたGMトウモロコシ(GM:遺伝子組み換え)を与えたところ、臓器障害を認めたというデータ[※3]

・2つのラット群を作り、片方の群には除草剤耐性のGMトウモロコシを、もう片方の群(対照群)には非GMトウモロコシを、2年間投与。GMトウモロコシを投与された群は対照群に比べ、雌はすべて2-3倍多く早死し、雄は肝障害や腎障害や腫瘍を認めたというデータ[※4]

・Bt毒素(ある種のGMトウモロコシに導入している細菌の殺虫成分)に感作されていると考えられる農業作業者の報告データ[※5]
などがあります。

また、政府が「安全性を確認して認可」したものの、その後危険とされて、認可取り消しになった薬剤や添加物などいくらでもあります。「政府によって認可されたもの」が長期的に本当に安全なものかは誰にもわからないのが実態です。
そもそも安全性を確認すると言っても、ヒトでの長期にわたる実験はしていませんし、個人的特性も全く無視されています。

例えば、「組み込んだ遺伝子によって作られるタンパク質がアレルギーを起こさないかのチェック」は「胃液や腸液で分解されれば問題ない」ということを前提に調べていますが、日本人に多い慢性胃炎で胃液が十分に出ていない人では、タンパク質は十分に分解できないこともあるのです。

全てを調べ尽くす事は不可能?

また、ヒトの体内にすむ何百種類もある常在菌への影響が本当に明らかにされているのでしょうか?

細菌同士の遺伝子交換による突然変異は想像以上に多いです[※6]し、ヒトの細胞に比べ、増殖速度は凄まじいものがあります。
それらへの影響が本当にわかっているのでしょうか?個人的にはかなり疑問が残ります。

将来は神のみぞ知る?

なお、GMOを避けたい人にはその情報がほしいところでしょうが、
・油や醤油などには表示は義務づけられていない
・加工食品では原材料にしめる重量の割合が5%未満であれば表示が省略できる
となっています。

アメリカでは通常より早く成長する「遺伝子組み換えサケ」も流通しています。こうしたGMOを食べた続けた人が長期的にどんな影響を受けるのか、現在地球上で大規模な人体実験をしていると言うわけです。

GMOを食べ続けた30年後、50年後の真の結果は神のみぞ知る、というところでしょうか。

〜医師:松本 明子〜

脚注

[※1] 厚生労働省 遺伝子組換え食品の安全性について
[※2] 厚生労働省 安全性審査の手続を経た旨の公表がなされた遺伝子組換え食品及び添加物一覧
[※3] Int J Bill Sci.2009;5(7):706-726
[※4] Food Chem Toxicol.2012 Nov;50(11):4221-4231
[※5] Environ Health Perspect.2003 Jun;111(8):1114-1121 など
[※6] Sci Am Jan,1998; 66-71
[参考] 遺伝子組み換え食品に関して厚生労働省のQ&A