この時期、結婚式はオフシーズンに入るので、費用を安く抑えられたり、予約が取りやすかったりと、リーズナブルな結婚式を挙げたいカップルには穴場の季節です。最近は、式は身内だけでこじんまりと、というパターンが増えていますから、家族や親せき以外の結婚となると、披露宴から参加することが多いかもしれませんね。

 ところで、披露宴といえば「余興」です。今はビンゴゲームやムービー、楽器演奏などが主流ですが、少し前までは余興と言えば大多数は「歌」だったようです。
 今から32年前の1983年に刊行された『結婚式の余興―替え歌と笑いの種』(下山丈三/著、成美堂出版/刊)は、「ただ歌を歌うだけではつまらない」とばかりに、老若男女問わず知っているようなヒット曲や名曲の「替え歌」を掲載して、「笑える余興」を目指すという内容の本。
 当時の「余興ソング」の定番がうかがいしれて、興味深い内容です。

■「関白宣言」は反転させて……
 さだまさしの「関白宣言」といえば、誰もが知る名曲中の名曲です。
 「できる範囲でかまわないから」とフォローを入れているものの「亭主関白」な歌詞が有名ですよね。でも、みんな知っている曲だからといって歌ってしまうと、当時とはいえ角が立ってしまうかも。
 それを、この本では「非関白宣言」と、歌詞まるごと反転させて歌う替え歌を紹介しています。
 「妻より先に寝てはいけない 妻より後に起きてもいけない めしに文句を言うな いつもうまいと言え」は、今の男性からしたら「むしろそれが普通」という感覚かも…!?

■「ソーラン節」の替え歌はセクハラに注意
 今ではレアになってしまいましたが、かつては「民謡」もよく披露宴の余興で歌われていました。
 でも、たとえば「ソーラン節」を原曲のまま歌っても、披露宴が盛り上がるかというとそうでもない気がするのは、きっと30年前も今も同じでしょう。
 だからこその替え歌です。
 「にしん来たかと 鴎に問えば わたしゃ立つ鳥 波に聞け チョイ」
 ↓
 「なんにん産むかと 彼女に聞けば わたしゃかぞえぬ 彼に聞け チョイ」
 これは今の感覚だと「盛り上げるどころかドン引きなのでは?」とも思ってしまいますが、当時は今ほどセクハラに厳しくなかったのかもしれませんね。

 余興は宴会の合間に短時間でやることの多いものですが、その出来次第で場の空気が大きく変わってしまうのは、経験から多くの人が知っていると思います。
 『結婚式の余興―替え歌と笑いの種』は、そんな余興の心得の部分にも踏み込んでいますので、余興をする予定のある人は、ちょっと古い本ですが探して手に取ってみるといいかもしれません。
(新刊JP編集部)