「連続テレビ小説 まれ Part2 」NHK出版 

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朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)7月24日(金)放送 第17週「究極選択パリブレスト」第101話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出:一木正恵

痛快な101話。文(田中裕子)仕込みの「私は人妻です。お気持ちには答えられません」も役に立った!
フランスのイケメンアートディレクター・アンドレ(アルノ・L)の口説きを毅然とフランス語ではねつける希。
希はやっぱり毅然としていたほうがいい。迷い悩みながら、ついに、能登に戻って圭太を支える決心を・・・

今日の、勝手に名言


「両方が引き立て合うことで器として新しい可能性が広がる。新しい世界が開ける。」(圭太〈山崎賢人/崎の大は立〉)
希がアンドレに出したパリ・ブレストは、輪島塗の皿とみごとにマッチ。
「どちらか一方が主張するのではなく互いが互いを引き立てあっている」ということで、パリ・ブレストを美味しいではなく「うつくしい」という感想を訊いて、圭太が陶胎漆器の本当の意義に目覚めました。

これ、夫婦の関係も表しています。
希と圭太のみならず、徹(大泉洋)と藍子(常盤貴子)の支え合い(というか藍子がどんなときでも傍にいる感じ)が強調されていました。
「まれ」の前作「マッサン」では、日本人とスコットランド人との結婚を描くことで異なる価値観の調和が強調され、そのうえ、内助の功も描いていました。「まれ」もいよいよその路線になってきたような・・・100話以降は能登でオーソドックスに支え合う夫婦の物語展開になるのでしょうか。

「私は人妻です。お気持ちには答えられません」が受けたので、希ちゃんは
大輔(柳楽優弥)を筆頭にたくさんの男性にモテても、協力だけしてもらって、ひたすら圭太に操を立て続ける、そういうのを縦軸にしたドラマがみたかったかも(勝手な願望)。

今日の、ツッコまれたいの?


希が食事つくったりお茶煎れたりしてると、不味いからやらなくていいと言われてしまいます。ここで、仮にもパティシエなのに? というツッコミは不要。希を東京に帰そうという思いやりでした。
そんなわけで101話はツッコまれたいところはないのかな、と思ったけれど、ありました。マ・シェリ・シュ・シュの惨状です。大悟(小日向文世)を苛立たせる浅井(鈴木拓)と弥生(福田彩乃)の出来なさは、あまりに無理がありせんか。全部やり直しなんかさせてる経済的余裕はないはずなのに。
いつも大事なはずのお菓子づくりのところばかり笑いで逃げちゃっているのはなぜなんでしょうか。

今日の深読み


希と圭太の熱意に打たれたアンドレ(演じているアルノさんはモデルさんのようですね)が、素晴らしいコラボにしましょうみたいなことを言うと(字幕にはそうある)、通訳が「もう一度だけですよ」と訳します。アンドレはそんなふうに言ってないのに、通訳が意訳しているのでしょうか? 同じセリフを繰り返してもドラマとして時間の無駄なので、字幕に訳されてないとこを訳しているということ? 
それとも、先日、民放の番組で、外国人の方が実際に言っていることと翻訳が違っていたことが問題になっておりましたが、それに対する批評? 

今日の名場面


アンドレが希に迫ったとき、圭太が彼女の服の裾を引っぱりながら、自分のパンツのポケットから小袋をとりだし、中にしまった結婚指輪をはめて見せつける。そういうディテール描写はいいなあ。
(木俣冬)

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いまひとつ視聴率が伸びないが、奮闘は讃えたい。NHK朝ドラ「まれ」おさらい(54話までを総括))