第1回『気象・環境テクノロジー展』開幕。最新鋭気象衛星ひまわり8号の詳細を展示

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ビッグサイトで22日から24日まで開催中の第1回気象・環境テクノロジー展より。気象庁のブースでは、2015年7月7日に運用が開始されたばかりの ひまわり8号について詳細を展示していました。

ひまわり8号は、2014年(平成26年)10月7日に打ち上げられ、2015年(平成27年)7月7日より正式運用が開始されました。来年打ち上げ予定のひまわり9号とともに、15年に渡って日本を中心としたアジア太平洋地域の気象観測をおこないます。

ひまわり8号の特徴は、従来機からの大幅な性能向上にあります。ひまわり7号と比較して、分解能が2倍となり、水平分解能が可視光線で1kmから0.5kmへ、赤外線では4kmから2kmへと向上しています。また、観測所要時間が30分から10分へ短縮されました。

特定領域に至っては2分半で観測が可能。10分間隔で全体観測を行いつつ、特定領域(日本付近)を2分半の間隔で観測できるとしています。

さらに観測種別では、ひまわり7号が可視光が1バンド、赤外線が4バンドの計5バンドであったのに対して、ひまわり8号は可視光が3バンド、近赤外が3バンド、赤外が10バンドの計16バンドになります。

可視光が3バンドになった事により、衛星写真がカラー画像になりました。赤外線のバンドも増えた事で、雲の高度や温度などの判別がしやすくなるなど、観測精度が向上しました。これらによりデータ量は従来機の50倍にもなるとのことです。

このような詳細な観測を実現したのは、Exelis社のABI(Advanced Baseline Imager)をベースに日本向けに改良したセンサー AHI(Advanced Himawari Imager)。次世代型観測センサーとしては世界に先駆け日本が最初に静止軌道投入に成功しました。なお、ABIに関しては軍事機密物資指定されており、従来は極軌道に投入される地表観測衛星や情報収集衛星に搭載されていたそうです。

詳細で高精度の観測データは、研究用途から天気予報などの実務レベルまで幅広く活用されます。例えば海氷の観測が可能になったことで、船舶などの運航計画に参照されたり、高頻度に観測できることで積乱雲の生成の過程を観測する、高分解能により台風の目の様子を詳細に観測するなど、今後の気象観測に役立つとしています。具体的な活用や研究については、データの内容を解析してさらなる活用を目指したいとのことでした。