1960年のローマ五輪で、自転車競技の最中にデンマーク選手が急死しました。調査の結果、この選手が興奮剤を服用していたことが判明。これがドーピング検査が行われるきっかけになったのです。

現在IOC(国際オリンピック委員会)が禁止している薬物は100種類以上。その中には、市販の薬やサプリメントに入っている成分も含まれています。

風邪をひいたら風邪薬を飲む、疲れたら栄養ドリンクで元気を取り戻す。そんな一般人なら当たり前の行為が、アスリートにとってはメダル剥奪や出場停止などの処分につながる可能性もあるわけです。

ドーピング検査は血液と尿を採取して行われますが、尿を採取するときは検査官がトイレの中まで同行し、一部始終を監視します。その方法は、まず選手が上着を胸までめくり上げ、ズボンと下着を足首までおろします。水泳選手の場合は水着を脱ぎますから、ほぼスッ裸です。次に両足を開き、検査官の目の前で排尿。検査官は、その尿が間違いなく本人の体から出ているかどうか、股間をしっかりと見てチェックします。

選手、特に女子選手にとっては屈辱的なポーズをさらすことになりますが、これもアスリートの宿命。我慢するしかありません。浅田真央、キム・ヨナ、寺川綾、田中理恵……みんな、この関門をくぐり抜けたからこそ、華やかなスポットライトを浴びることができたのです。