携帯事業の大損失も、マイクロソフトに見える明るい兆し

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今期はマイクロソフトにとって、波のある四半期だった。同社は21日、四半期決算の報告を行い最終的な損益が約4,000億円の赤字となったことを発表したが、しかし同社の見通しは決して暗くはない。

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マイクロソフトは、今月初めに行った発表において、ノキアの携帯電話ビジネスの買収がスマートフォン市場において有望な競合にはつながらない(つまり、失敗だった)ことを認めている。同社CEO、サティア・ナデラによる“優先順位の再編”の決断によって、大幅な人員削減も実施されている。

しかし、マイクロソフトが今後の事業の柱と位置づける部門においては、成長が見込まれる。

同社の前CEO、スティーヴ・バルマーがナデラ氏に残したノキア買収という置き土産は、『ブルームバーグ』誌が言うところの「マイクロソフト史上最大の四半期損失」につながった。当然のことながら、21日の業績発表のなかで、ナデラは低迷期たる過去ではなく、将来にフォーカスすることを選択した。彼はモバイル部門だけでなくマイクロソフトの他部門についても同様に、より集中的に取り組むことを約束した。

「ビジネスプロセス、コラボレーション、コミュニケーション、これらの境界線は変わっていくと、わたしは信じている」と彼は述べた。

発表では、ソフトウェア企業FieldOneの買収、「Cortana Analytics Suite」(“デジタルパーソナルアシスタント”Cortanaの機械学習機能を活用したアナリティクス製品)の提供開始とともに、マイクロソフトが2018年にはクラウドコンピューティング部門で200億ドルに達するとの見込みも伝えられた。そしてもちろん、「Windows 10」の提供開始まであと数日となったことも発表した。

「昨今では、PCエコシステムには圧力がかかっている。わたしはWindows 10がマイクロソフトのチャンスを拡大し、再度Windowsを成長に導いてくれると信じている」と、ナデラ氏は述べた。

マイクロソフトが掴もうしていた“チャンス”は、実を結びつつある。ノキアの評価損を除けば、マイクロソフトは実際、前四半期におけるアナリスト予測を上回った。マイクロソフトはクラウドサーヴィス、検索サーヴィス(21パーセントの収益増)、そしてXbox(27パーセントの収益増)で増収となった。「Windows Azure」「Office 365」、そして「Microsoft Dynamics」のエンタープライズソフトウェアラインもまた、2ケタポイント以上の収益増となっている。

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マイクロソフトの重要な黒字商品である「Office」は、クロスプラットフォームとしてのサーヴィスにゆるやかに移行しつつあり、iOSおよびAndroid向けのモバイル版のダウンロード数は既に1億5,000万に達している。ナデラによると50,000もの新しい中小企業がOffice 365を毎月採用しており、既に「フォーチュン500」の企業のうち、5分の4が利用していると述べた。

彼らが「買うに値する商品を展開する新しい企業である」と世界を納得させ続けることができれば、マイクロソフトは先の全く見えない状態からは抜け出せるだろう。

付け加えておくと、バルマー(前CEO)の時代から引き継がれている全てが、悪い結果で終わったわけではない。 iPadの競合商品として発売されたマイクロソフトのサーフェスタブレットは、117パーセントの収益増となっている。

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