夏休みも世界情勢は動いている!

写真拡大

 海の日の3連休に、日本各地で梅雨明けし、いきなりの暑さでぐったりという方も多いのでは?金融市場は、ここまでのギリシャと中国の話題で一喜一憂したので、ここへきて少し緩慢な動きに。振り回された人々は、ひと息つける夏休みを心待ちにしていることでしょう。

 さて、すでに日本では子どもたちは夏休みに。ビジネスパーソンも、お盆あたりで休暇をと考えているのではないでしょうか。海外の金融関連企業でも、国によって制度や慣習の違いがありますが、早いところでは6月から、新学年が始まる9月まで約3カ月間の夏季休暇期間に入ります。1カ月近くの休みを取る人も多いため、期間中に分散で休みを取ることが通例で、市場関係者も交代で休暇を取るようです。

 ちなみに海外勢の夏休みは、クリスマスシーズンとは違って、ホームグラウンドからなるべく遠くに行くようです。未開・未知の地域に行ってみたい冒険心? いやいや、意外とオフィスに戻らなくてもよい距離、ということなのでしょう。

こうなるとオフィスは人もまばらでのんびり夏休みムード。しかし、だからといって市場の方が、それにあわせ夏枯れ相場になるかといえば、必ずしもそうではないようです。

 過去の事例でみれば、かなり両極端。夏の暑い時期に、いくら画面をにらんでもドル円の値幅が東京時間でわずかに4銭!!という嫌な経験もありました。そうかと思えば、1990年には湾岸危機でイラクがクウェートに侵攻。この後、91年2月末に湾岸戦争が停戦するのですが、侵攻が始まった90年の夏からは国際情勢を注視する日々が続きました。また、91年は日本でバブル崩壊の影響が顕著になり、ソビエト連邦が解体した年でもありました。

 1998年の夏には、そのソビエトから生まれたロシアが経済危機に陥りました。それをきっかけとして、ヘッジファンドのLTCM(Long Term Capital Management)の破綻へとつながっていきます。さらに2007年はサブプライム問題、2014年のアルゼンチンのデフォルトなど、暑くなって血迷ったのか最後のあがきなのか、それまでの展開が夏のこの時期に一挙に崩れるような事件も多かった気がします。

 これらの話題も降って湧くようなことはなく、前兆というのがあったのも事実です。そう考えれば、今は小康状態となっている中国市場や、あちらこちらの地政学上リスク、さらに安倍政権の安保法制案を嫌気したファンド筋の売りの観測もあり、こういった前兆を見るに、高値圏でうろうろしている株式市場ももしかしたら危うい環境にあるのでしょうか?何事も、腹八分目で、ポジションを軽くしておいた上で、夏のバカンスを楽しみたいものですね。(FXストラテジスト 宗人)