仕事の“スピード”と“質”の両方がアップ!仕事の生産性を高めるための3つの心得

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「仕事はスピードと質が大事」と言われるけれど、素早く仕事を終わらせようとしたら、作業が雑になったり、クオリティが落ちたり…。結果として“手抜き仕事”になってしまったことって、ない? そこで、仕事の質を落とさずにスピードアップするコツを、人材育成やスキルアップのセミナー講師などで活躍する新井淳子さんに教えてもらった。

「ムダな作業を極力省いて集中力を高めることが、仕事のスピードと質の両方を高めるポイントです。こうした能力が身に付いた人は売り上げアップやコスト削減にも貢献できるため、“生産性が高い人材”と評価され、会社にとって極めて必要な存在となれるのです」

では、仕事の生産性を高めるためにはどんなことを実践すればいいのか、その3つの心得を教えてもらおう。◆集中力を高めるために締め切りを宣言する

締め切りが近づくと「間に合わせなきゃ」という気持ちから集中力が高まるのは、多くの人が経験しているはず。そこで仕事を受けるときに、上司などに「この仕事は明日の昼までに仕上げます」などと自ら締め切りを宣言してみて。

ただし公言する締め切りは、余裕を持って設定するのではなく、「少しスピードアップしないと達成できないかも…」というやや短めのスケジュールで設定を。集中しなければこなせない状況に自分を追い込むことで、いやでも生産性が高まるはず。

◆初動の4分は全力で集中する

やらなければいけない仕事を前に、なかなかやる気が起きなくてトイレに行ったり、ネットサーフィンをしてしまったり…といったことはない? そんなときは「最初の4分間はなにがなんでも仕事に集中する」と決めて取り組んで。

これは、レナード・ズーニンという心理学者が見出した脳のメカニズムを利用した仕事術で、「初動4分の法則」と呼ばれるもの。脳内にドーパミンが分泌されるためにやる気が高まり、4分後には意識せずとも仕事にどんどん熱中できる状態になるのだそう。

◆100%の完成度を追求しない

上司に依頼された仕事は、完璧にこなして高評価を得たいもの。でも、締め切りが差し迫っているときには、完璧さを追求して何度もやり直したり、考え過ぎたりする余裕はないはず。むしろ、自分自身の感覚で「80%以上できている」と感じた段階で上司に提出するのが、生産性が高い仕事のやり方。

その際、「100%の完成度ではないかもしれませんが、早くお見せしたほうがいいと思ったので、一度ご確認ください」といった言葉を添えて。上司にフォローをしてもらえれば、完成度が高まる。ただし、固有名詞、金額や人数、日付などの数字に間違いがあると信用がガタ落ちになってしまうので、これらの間違いだけは起こさないように細部のチェックは入念に。

効率よく仕事ができれば、会社での評価がアップするうえ、勤務時間中に仕事を完了してアフターファイブはプライベートの時間を思い切り楽しむ、というメリハリの効いた毎日が送れるようになるはず。ぜひこの3つの心得を取り入れてみて。

新井淳子
オフィスフローラン代表。日本プレゼンテーション協会認定講師、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー。職場の課題発掘と人材育成、モチベーションアップなどを図るコンサルティングやセミナー開催などを行い、スキルアップのサポート役として多方面で活躍中。