『長生きする人は唾液が多い (フォレスト2545新書)』本田俊一 フォレスト出版

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 みなさんは、いま自身の口のなかに、サラサラした唾液がしっかりと分泌されているでしょうか。唾液というと、少し汚いものというイメージを持ちがちですが、中世ヨーロッパでは目薬として使用されていたというほど、身体に良いさまざまな効能をもつ存在です。

 水や電解質、粘液、多くの種類の酵素からなる唾液。その分泌される量は、1日に1〜1.5リットル程度。

 会話や滑舌、嚥下のための潤滑油、味覚を感じるための溶媒、吐き出すための溶液、口のなかの清潔を保持する自浄作用、病気に打ち勝つ免疫作用、細菌の活動を抑えるpH緩衝作用、歯の表面の保護と虫歯予防、消化作用、排泄・毒物希釈作用......といったように、実にさまざまな効能をもつ唾液ですが、通常1ccあたり数億個単位の細菌がいるのだそう。とくに起床時の唾液にいたっては、糞便の17倍もの菌を保有しています。

 本書『長生きする人は唾液が多い』の著者・本田俊一さんは、唾液の質が低下したり、分泌して飲み込むという唾液の流れがうまく働かなくなると、唾液の本来持っている力が発揮されないばかりか、一気に口のなかの細菌環境は悪化し、結果として虫歯や歯周病、不快な口臭、味覚異常を引き起こしてしまうと指摘します。

 そこで本書では、歯磨きの正しいタイミングや唾液分泌のためのエクササイズをはじめ、常にサラサラした質の良い唾液を分泌し続けるにはどうしたら良いのか、具体的な方法を教示。

 十分な唾液を確保するためには、水分補給も欠かせないのだと本田さんはいいます。ただし、水分なら何でも良いというわけではなく、ベストなのは水。水を適度に補給することで、口腔内の乾燥を防ぎ、唾液分泌を促進するのだそうです。

「ウーロン茶や緑茶などのお茶は、水分補給の意味では逆効果。お茶に含まれているポリフェノールに、唾液の分泌を抑制する作用があります。(中略)また、ジュースや炭酸飲料水、牛乳などは口のpHを下げたり舌の上に残りやすく、においの原因になりやすい」

 そして水を飲むときのポイントとしては、摂取量の目安は1.2ℓ、時間を決めてまとめて飲むこと、食事や生理的要求時以外の時に飲むということ。なかでも、朝、起床直後に歯磨きをしたならば、まず水を200c飲むことがオススメだといいます。

 唾液の持つ効能とその重要性。もっとも簡単なところでは、目線を水平にするだけでも唾液の量は増え、流れを改善することができるとのこと。みなさんも本書を参考に、質のいい唾液をしっかりとした量分泌できているかチェックしてみてはいかがでしょうか。