森山未來が大阪の街を疾走! オール関西キャストによる痛快な“騙し合い”ドラマ
「今回、あまり台本を読まなかったですね。もちろん話の筋は分かってないといけないので、そこは押さえつつ、でも基本的にはあまり台本を読まずに、(高畑)充希ちゃんたちとの会話で起こる空気感を大事にしました」と話す森山未來さん。WOWOWの連続ドラマW『煙霞 -Gold Rush-』で主演を務める彼に、作品について話を伺いました。

 森山さんは2013年から文化庁の文化交流使としてイスラエルのダンスカンパニーに所属していたため、本作は帰国後初の映像作品となります。原作は、直木賞受賞作家、黒川博行さんによる痛快アクションサスペンス。関西出身の主要スタッフとキャストが集結し、大阪を舞台に二転三転する騙し合いを繰り広げるドラマです。森山さんが演じるのは、主人公の美術講師・熊谷で、音楽教師の菜穂子(高畑)と、はからずも巨額の金塊争奪戦の真っただ中に置かれることに……。

◆「標準語を使う人がマイノリティでした(笑)」

――ジャンルとしてはコンゲーム(先の読めない騙し合いの物語)ですね。

森山:熊谷と菜穂子はよく分かってないんですよ。裏で何が起こっているのか。勘で動いてみたら、ふっと入っちゃってそのまま巻き込まれていく。しかもシリアスにならずに、『え、なに、これどうなってるの?』くらいの感じで飄々と。その辺のユルさは意識していましたね。ポスターとかではビシっとした顔をしてますが、僕、基本、本編ではずっと眉尻下がってますから(笑)。

――キャストもスタッフも、ほとんど関西の方だったとか。

森山:僕は兵庫で、充希ちゃんは大阪、小林(聖太郎)監督も大阪。現場は露骨に関西弁でしたね。標準語を使う人がマイノリティでした(笑)。関西の言葉って敬語の在り方が曖昧なんですよ。だから標準語を使う場所では使いづらかったりするんですけど、でもこの物語ではその微妙なニュアンスがすごく重要だったと思います。

――森山さんはお仕事の仲間と飲むことでコミュニケーションを取られるというのは本当ですか?

森山:はい、飲みに行ってましたね。ほとんど全員と行ったかな。監督もそういう場所が好きなんですよ。お酒は飲めないんですけどね(笑)。

◆自分のままでいられる現場

――体を張ったシーンもあります。森山さんは身体能力が高いので、美術講師役として動きがキレイ過ぎないように気を配ったりされたのでしょうか。

森山:意外と求められてたんですよ。僕も最初は肩の力を抜いて、背中も丸い感じでいいかなと思ってたんですけど、見せるところは意外と見せたほうがいいという空気感だったので、たとえば全力疾走するときは、あまり気を使わずに思い切り走りました。キャラクター的にも、こんなもんやろといった感じでマイペースに生きてきた熊谷が、4話の中で徐々に能動的になっていくんですね。それを目覚めさせるきっかけに、身体があってもいいのかなと思いました。

――イスラエルから戻られてから初めての映像作品ですね。

森山:芝居に関することを一切やっていなかったので、正直、入る前の不安はありました。だから限りなく自分のままでいられるような現場だったらいいなと思ってたんです。監督が、作品を共に作り上げていってくれる方でよかったです。熊谷のキャラクターも、変に作ってがんじがらめにならずにやれました。

――役柄自体をご自身と近くに感じたかったのでしょうか。

森山:そうですね。あまり作り込んで違う人間になろうとは思わなかったですね。

――それは、がっちり作り込まれるときもあるけれど、今回は作り込まなかった? それとも、常にご自身の中から拾ってくるのですか?

森山:基本、自分の中からですね。心象風景っていうのは、自分から出てくるものでいいと思ってるんです。見え方として、実際に目に映る体の姿勢とか姿かたちとかっていうのは、作っていったりしますけどね。

――最後に、本作の見どころは?

森山:コンゲームです(笑)。騙し合いとしておもしろいですよ。どんでん返しもあるし。東京が舞台の場合とは違って、関西独特の空気感が出ているのも魅力です。悪いやつなんだけど何か抜けてるとか、すごくシリアスなシチュエーションなんだけどどこか抜けてるとか。ちょっと独特のテイストの作品に仕上がっていると思います。

<PHOTO,TEXT/望月ふみ>

連続ドラマW『煙霞 -Gold Rush-』は7月18日(土)夜10時から毎週土曜、全4話放送(第1話無料放送)
オフィシャルサイト http://www.wowow.co.jp/dramaw/enka/
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